トラウマ(心の傷)が私たちに与える影響とは?トラウマになる原因とトラウマの症状まとめました

こんにちは
Smile Houseの妙加です。

みなさんには
もう随分昔のことだけど

「トラウマになってしまって、
忘れたいけどなかなか忘れられないんだよね・・・」

っていうように
忘れられないまま今も覚えている

失敗や、傷ついた経験、
衝撃的な出来事はありますか?

そういう体験を表す時に「トラウマ」という
言葉を使いますね。

「なかなか忘れられない過去の記憶」
ぐらいの認識だとしても、

その出来事に出会った時に
「怒り」「悲しみ」というような感情を

表現仕切らないまま押し込めてしまうと、
それは私たちの潜在意識の中には

トラウマ(傷ついたけれど未消化な体験)
として残っています。

そういった潜在意識に押し込まれた体験は
私たちに無意識の行動に影響を与えています。

例えば、

・とある出来事、状況、環境、言葉などに、どうしても過剰反応してしまう
・やりたいことがあるけれど、なかなか決断できない
・自分がされると嫌なことだと認識していても、
周りの人にしてしまう(特に子ども、恋人、夫婦、友達などの身近な存在に対して)

ということや、

・自分では何故そういう反応をしてしまうのかわからない
・やめようと思っているのに、何故かやめられない
・いつもうまくいかないけれど(人間関係、仕事、恋愛)
その原因がわからないまま同じことを繰り返している

というパターンになって
表面化していることが多々あります。

そして、例え色々な問題となって表面化していても
私たちはそれが問題だと気がついていないことが多いのです。

何故なら、潜在意識は無意識の行動なので、
息をするぐらい私たちは自然に行なっているからです。

実は私達の無意識の行動に
大きな影響を与えている可能性がある
トラウマを今回はまとめました。

・トラウマとは?
・トラウマの原因、症状
・トラウマが与える影響
・トラウマの克服方法

という流れで進めていきます。
ぜひ読んでみてくださいね。

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トラウマとは?

トラウマとは

近代現代で注目されるようになった

トラウマそのものは
大昔から存在していたと思われるのですが、

実は、注目され始めたのは
近代に入ってからなのです。

19世紀後半、文明が進み、
鉄道が誕生したことから、

大規模な鉄道事故が起こるようになったことが
トラウマ研究のきっかけだと言われています。

また、20世紀になると、
大規模な戦争が多発するようになり、

第一次世界大戦など、戦場で
戦っていた兵士が

精神的に異常な反応を見せるようになり
少しずつ注目されるようになりました。

しかし、研究は思うように進まず
日本では阪神淡路大震災の後になって

ようやく注目されるようになりました。

トラウマを抱えやすい現代の環境

大昔と現代では、
現代の方がトラウマを抱えやすい環境だと言われています。

なぜなら、昔は事故があったとしても、
人が起こせる範囲内、想像できる範囲内の
出来事がほとんどだったからです。

(馬から落ちた、戦いで矢が当たった、
足を滑らせて高所から落ちた・・・など)

ですが、現代は、
ボタン一つで数千人が亡くなる
ちょっとした操作ミスで大惨事になる

というような
人が起こせる範囲を超えて、想像できない領域での
事故や事件が起こります。

トラウマが注目されるようになった
第一次世界大戦も、

想像を絶する威力を持つ武器や
鼓膜が破れそうな破壊音の中、

昼夜関係なく、
そして一瞬にして人が死んでいくという
過酷な状況に置かれたことが原因と考えられています。

トラウマは心身に強烈な影響を与えた経験

最近では様々な恐怖体験に対して使われていますが、
もともとトラウマは

「非常に衝撃的な体験」
「心身に強烈な影響を与える体験」を指す

心理学の専門用語でした。

本能的に「死」を意識するような
衝撃的な出来事、恐怖を感じた体験を「外傷体験」

というのですが、
メンタルヘルスの領域でのトラウマは

この外傷体験の記憶のことを指します。

外傷体験のことを
トラウマ体験、トラウマ記憶と呼びます。

外傷(トラウマ)体験とは?

主な外傷体験というのは、

自然災害

地震、火事、台風、洪水など

社会的な不安

戦争、紛争、テロ、暴動

生命危機

暴力、交通事故、犯罪、性的被害

喪失体験

身近な存在やペットの死、大切にしていた物の喪失

というようなものを指します。

また、大人と子どもでは少し違っていて、
子どもは上記のような出来事に遭遇した場合、

大人に守られていたり、厳しい状況の中でも頼れる存在が
いることも多いので、

大人よりもトラウマにはなりにくいと言われていますが、

子どもにとって最も深刻なトラウマ体験

虐待、犯罪、いじめなど

人への信頼を大きく損なう体験が
子どもにとって一番トラウマになりやすく、
今後の人生に影響を与えやすい出来事になります。

トラウマと心的外傷後ストレス障害(PTSD)

外傷体験の記憶は本人が望んでいなくても
不意に思い出されるという特徴があります。

そのため、本人の意思に反して

過去の恐怖体験にタイムスリップしてしまう
フラッシュバックという現象が起き、

再び恐怖を疑似体験してしまうのです。

この症状が持続的に続き、
苦痛を伴うのが急性ストレス障害(ASD)、

1ヶ月以上続くのであれば、
心的外傷後ストレス障害(PTSD)というような

疾患につながる場合があります。

PTSDとは?

PTSDとは、強烈なショック体験、精神的なストレスなどが
心のダメージになり、

生活に影響が出るほどの様々なストレス障害を引き起こす
精神的な後遺症です。

大きな自然災害、飛行機事故、殺人事件、戦争というような
生死に関わり、心に大きな傷を負う出来事が原因になることが多く、

実際にもう一度体験しなくても、
関連するものを目撃するだけでフラッシュバックが起こることがあります。

PTSDの主な症状は

・追体験(フラッシュバック)
その時の記憶が蘇り、いまその出来事が起きているように感じる。

・過覚醒
交感神経が優位になり、異常な警戒状態や興奮状態が続き、
不眠、抗うつ、怒り、不安障害などを引き起こす

・回避
記憶を想起するような状況や環境を、意図的、無意識に回避する。
その延長として、暴力、ドラッグ、アルコールなどへの依存や中毒症状があります。

・その他
自分への否定的な認知、自己否定、自殺願望など

急性ストレス障害と心的外傷後ストレス障害

急性ストレス障害とPTSDの違いは
持続期間です。

急性ストレス障害がトラウマ体験から
1ヶ月以内に発症し、

2日~1ヶ月ほどで治ります。

PTSDは急性ストレス障害の症状が1ヶ月以上続き、
大半は1年以上にわたって持続するため、

より深刻です。

強いトラウマ体験から、
急性ストレス障害を発症する人が30~50%程度、

そのうちPTSDを発症する人が約半数(全体の1割程度)だと言われています。

トラウマになる人とならない人

上記のように、
外傷体験をしたとしても、

そこから急性ストレス障害やPTSDに
なる人とならない人がいます。

生涯でトラウマになるような出来事を体験するのは
男性が6割、女性で5割ぐらいだと言われていますが、

PTSDまで深刻化するのは
1割ぐらいです。

外傷体験が
深刻化しやすい人と、
しにくい人がいるということです。

その違いは、
環境や家庭環境などが関係していると考えられています。

また、トラウマ体験の回数が多いほど、
トラウマを抱えやすくなると言われていて、

若年であればあるほど、
重症化しやすいとされています。

トラウマになりやすい要因

・安全、安心を感じれる場所がない
・周りの人に支えてもらっている感覚がない
・神経質な傾向がある
・物事に対してネガティブな評価をしやすい
・過去に深く傷ついた経験がある。

トラウマにならず乗り越えやすい要因

・自己肯定感が高い
・自尊感情がしっかりしている
・愛着が安定している
・人への信頼感がある
・模範になる人が側にいる
・受容してくる人が側にいる

トラウマ体験は日常に溢れている

最近のトラウマ体験への理解では、
トラウマになる出来事は上記のような

生死に関わる外傷体験だけでなく、
日常に溢れている出来事でも

トラウマを抱える可能性があると
言われています。

地震、台風などの自然災害や
交通事故、火事、身体的・性的犯罪以外で

最も心理的に影響を与える傾向にあるのが
人間関係の中で傷ついた体験です。

トラウマは人生に影響を与える

生死に関わる外傷体験はもちろんですが、

人間関係の中で
トラウマを抱えると、

・未来に希望を感じられない
・自分の人生なのに、自分でコントロールしている気がしない
・自分自身をありのままに表現できない

というような感覚におちいることがあります。

そのためトラウマ体験の数が多い人や
トラウマの傷が深い人ほど、

生きづらさを感じる傾向があります。

衝撃的な出来事によって
心が打ちのめされていたり、

恐怖や無力感が残ったままになってしまい、

過去の出来事を今も解消できずに心の傷になり
今の人生にも影響を与えている状態なのです。

その出来事は他人から見ると

「そんなこと些細な出来事?」
「一方的な思い込みじゃないかな?」
「まだ気にしていたんだ」

というようなことかもしれません。

ですが、人間関係の出来事、
生死に関わる出来事に関わらず

トラウマになる出来事には
大きい小さいはなく、

「その人自身にとって、恐怖や脅威を感じる体験だった」
という主観的なその人の捉え方の話です。

なので、他人の価値観や判断基準で
トラウマかどうかを決めることはできませんし、

誰にでもある日突然トラウマを抱えるような
出来事に遭遇する可能性があるのです。

トラウマの種類

トラウマ種類

トラウマはいくつか種類があります。

単回性のトラウマ

自然災害、事故、性的暴力、など
深刻な出来事が1度起こること。

発達トラウマ

幼少期の親子関係や家族関係でできるトラウマ。

暴言、虐待、ネグレクト、DV、夫婦喧嘩の目撃など
繰り返し、長期になる程深刻な傷になる。
(慢性反復性のトラウマ)

エピソードトラウマ

ショックトラウマとも言われ、

他人から心無い関わりをされる(いじめなど)
失恋、親しい人との決別、転落、

社会での大きな失敗や強い緊張、ストレス状態に
追い込まれた出来事など。

1度の大きな衝撃的な体験はもちろんですが、
繰り返し反復的に続く出来事もトラウマになります。

また、そのような出来事は日常に組み込まれ
慢性化しやすいので

知らない間に日常的にトラウマ体験を刻み込んで
麻痺している場合が多く、
克服に時間がかかる傾向があります。

トラウマの原因

トラウマ原因

身近な体験でもトラウマになることが
あるのですが、

具体的にどのような出来事が
トラウマになるのでしょうか?

トラウマの原因について紹介していきます。

トラウマ体験が心の傷になる要因

トラウマ体験には、自然災害、事故、戦争以外にも
虐待、ネグレクト、いじめなど

日常で起こりうる出来事も含まれます。

肉体的、精神的問わず、
本人の存在を脅かす経験

というのがトラウマ体験になります。

生死の危機、
自分ではどうすることもできない出来事に直面する、
予想、想像を絶する出来事に直面する、

などに加えて、

・感情(ショック、悲しみ)を受け止められない
・誰にも相談できず抱え込んだ
・どう対応すれば分からなかったが、一人で対処した

というようなことが重なると
その出来事がトラウマとして心身に刻まれる可能性が

高くなると言われています。

日常で起こりうる最大のトラウマ体験とは?

とある研究によると、
日常的に感じるストレスこそが

最大のトラウマになると言われています。

特に、
「DVの目撃と暴言による言葉の虐待」

の組み合わせが後々に最も深刻な影響を
与えると言われていて、

身体的虐待、ネグレクトよりもさらに強烈な
インパクトを与えるとされています。

身体的なDVより
言葉によるDVの方がダメージが大きく、

6倍近く、言葉のDVの方が
深刻な影響を与える研究結果が出ています。

実は、一般的に言われている虐待(身体的な暴力行為)以上に

夫婦間の喧嘩を目撃させることや
子どもに対して暴言を吐くという行為の方が

精神的なダメージは大きいのです。

家庭内でトラウマになりやすい出来事

暴言

あまり問題視されていませんが、暴言は聴覚からの虐待です。

本人は日常化されてしまい気がついていなくても、
実は日常的に暴言を浴びて過ごしていたという方は
多いのです。

親の不仲

家庭内でトラウマになる要因の6割が
両親の不仲だと言われています。

安全基地になるべく存在が自ら子どもから
安心できる環境を奪ってしまうため

対人関係での緊張感や攻撃性に
繋がりやすく、

後々、自傷や自殺の原因にもなる
傷になっていることが多い出来事です。

関係性から生まれるストレス

暴言、両親の不仲、虐待ということがなくても、

・両親の過干渉(過保護)
・条件付きの愛情
・支配的な態度
・両親が子どもに依存し、世話をさせる

というような出来事もトラウマになります。

虐待

身体的・精神的・ネグレクト
全てにおいて虐待行為はトラウマになります。

度重なる引っ越し(環境変化)

引越しをすると
その度に、友達との別れ、環境の変化
新しい場所への不安など大きなストレスがかかるため、

幼少期の度重なる引っ越しは子どもにとっては
精神的な負担になると言われています。

性的外傷体験

日本では比較的少ないですが、
海外、特に米国では多いトラウマ体験だと言われています。

特にこのような体験は
「他の人に言ってはいけない」
「誰にも打ち明けることができない」

という苦痛も伴うことが多いため、
深刻な症状に繋がると考えられています。

家庭外でトラウマになりやすい出来事

いじめ

家庭外でトラウマになった出来事の
約6割を占めると言われています。

持続的になる程大きな傷になります。

性的外傷体験

外傷全体の3割が性的外傷体験で、
近親以外からのものは約7割です。

災害、事故など

トラウマ形成のメカニズム

トラウマ形成

トラウマになる出来事が起こった時に
私たちの体にはどういう変化が起こっているのでしょうか?

少し視点を変えて、
生理的な一面から
トラウマの形成のメカニズムを説明します。

危機的状況への反応【闘争か逃走】

私たちは
・生死を分けるような危機的状況
・受け止めきれない衝撃的な出来事

というような事態に遭遇した時にとる行動は
基本的に3パターンです。

アドレナリンが分泌され、
・闘争
・逃走

という防衛本能か

もしくは、どちらもできないと判断した場合にとる
・フリーズ反応(硬直)です。

闘争は、その状況を打破し、
命や自分自身を守るために闘おうとする
攻撃的な反応です。

逃走は、その状況は不利、
もしくは勝ち目がないという場合に

その危機状況から逃れようとする
回避反応です。

この反応は、頭で考えて行う反応ではなく、
本能的に生き残るために行われる行動で、
極度のストレスがかかった状況になります。

危機的状況への反応【フリーズ反応(硬直)】

しかし、場合によっては
闘争も逃走でも対処できない状況だったり、

行動したけれど失敗に終わり、
危機を脱することができなかった場合、

私たちはフリーズ反応へ移行していきます。

フリーズ反応というのは、
「危機的状況だけれど、闘うことも、逃げることもできない」

という状況になった時、

この状況を感じないように感覚を麻痺させて
(意識や感情を切り離す)
この危険から身を守ろうとするのです。

何か衝撃的な出来事に遭遇した時に
記憶があやふやだったり、

過去のトラウマ体験をなかなか思い出せないのは
このフリーズ反応が働いているからです。

(麻痺させていて、感じないようにしていても
潜在意識には取り込まれます)

危機的、衝撃的な体験に対して
体や感情を麻痺させて

心身を守ろうとする
防衛本能の一つです。

しかし、このフリーズ反応が
解消されないまま続くと、

「危機的な状況は終わった」と
判断されない

記憶としても残ったまま、
交感神経が優位の状態が続く

心身ともに緊張状態が続く

ということになり、
この体験を通して得ている情報

・感情
・体の反応
・光景

などが深くに刻み込まれ続け、
結果的にPTSDの発症につながったりもするのです。

動物と人のフリーズ反応の違い

この、闘争、逃走、硬直という反応は
人だけでなく動物全般がとる行動です。

野生の草食動物を例にすると、
万が一、肉食動物に捕まってしまった際に

死んだフリ(硬直)をすることで、
捕食動物が攻撃を弱める可能性があります。

中には、動いているものしか追いかけない本能を持つ
相手であれば、

硬直することで退路を確保できます。

そうでなくても、
硬直によって乖離(かいり)することで
瞬間的な苦痛を感じないようにする効果があります。

交通事故の瞬間の痛みを覚えていないことがあるのも、
本能的に乖離状態にすることで身を守っているからです。

闘争、逃走の時どちらも
膨大なエネルギーを作り出し消費していますが、

フリーズ反応の時も同じように
膨大なエネルギーを作り、消費しています。

そして危険が過ぎ去ると動物の場合は
硬直が解かれて、過剰なエネルギーを振り払って(身震いをするなど)

何事もなかったように、
また走り出します。

人と動物が違うところはこの部分で、
人の場合、硬直が解除されても、

脳の知的部分が邪魔になり、
過剰エネルギーの解放という本能的な反応を起こすことができません。

そのため、フリーズ反応から
危機的状況を脱しても、

エネルギー(乖離した際に感じていた感情など)
の出口がなく行き場がないため、
体内に押し込まれ、どんどん取り込まれて、

蓄積していくのです。
(トラウマの蓄積)

私たちの体は、危機状況では
リミッターを外し、全力でエネルギーを生産して

生き残る本能が働きます。

フリーズ反応は生き残るために
自分から感覚と感情を切り離すエネルギーです。

そのため、トラウマの克服の一つに
この過剰生産され、発散されず取り込まれたエネルギー(感情など)

を解放するという方法があります。

トラウマの症状

トラウマ症状

では、私たちが
実際にトラウマ体験に遭遇した時

どういう症状が身体に現れるのでしょうか?

私たちはトラウマ体験に遭遇すると
様々な心理的反応がうまれ、

トラウマ反応という症状が現れます。

トラウマ体験が引き金になって起こる
症状をまとめて紹介します。

再体験

再体験とは、トラウマ的な出来事が繰り返し
体験されることです。

自分の内から記憶が蘇るという正常な記憶の振り返りとは少し違って、

・自分の外側から「侵入してくるように(無理やりに)思い出される」
・五感を通じて鮮明に思い出し体験する
・過去の出来事ではなく、今起こっているかのように感じる

という特徴があります。

これが今まさにリアルタイムで起こっているように感じるのを「フラッシュバック」
睡眠中に起こると「悪夢」
思考の中で起こると「侵入症状」

と呼ばれています。

トラウマへの固執

この再体験の厄介なところは、
そのトラウマ体験に支配され、

自らそのような体験を
繰り返し再現しようとする傾向が現れることです。

例えば、
戦争で身近な人を亡くした人が志願兵になったり、
性的虐待を受けた女性が将来的に風俗店で働くなどがあります。

回避・麻痺

回避というのは、
記憶を思い出すことや

呼び起こす可能性のある環境を避けることです。

本人に自覚がなくても無意識的に
体験を思い出しそうな環境、場所、状況、人を
避ける傾向を見せます。

また、
・記憶を切り離す
・感情を切り離す
・無感覚になる

ということは麻痺と呼びます。

「解離性健忘」や「感情の鈍化」などが
回避・麻痺反応になります。

人はできる限り恐怖を味わいたくないものなので
自然な反応なのですが、

この回避や麻痺の衝動が強いと
トラウマ克服には時間がかかります。

過覚醒(覚醒亢進)

自律神経のバランスが乱れ、
交感神経が優位になった状態が続き、

常に緊張した状態、過敏な状態になることです。

・警戒心が過剰に強くなり、周囲に過敏に反応する
・イライラして暴力的になる
・不眠
・集中力の低下(周囲に注意過多になり1点集中できなくなる)

という症状が現れます。

慢性的な神経の昂ぶり、
極度の緊張状態が続くため、

生活の中で神経過敏状態から抜け出せず、
気持ちが張り詰めてしまい心の余裕がなくなっていきます。

否定的認知

自分や周りの人、社会や環境に対して
ネガティブな認識や否定的な認識を持つようになることです。

自分に対して
自分には価値がないと自己否定をしたり、
強い罪悪感、羞恥心を抱いたり、

他人に対して
強い嫉妬、恨み

社会や環境に対して
反感、危険な場所だという認識

などがあります。

また、麻痺という症状と合併して
「自分は生まれてきてはいけない存在だから、こういう目にあった」
「自分はこの世にいてはいけない存在なんだ」

というように自分へ否定的な認知をすることで
感覚を麻痺させて

傷つくことを避けることもあります。

トラウマから否定的認知が生まれると、

・喜び、楽しさ、というような生き生きとした感情も感じない
・他人や社会からの孤独感
・未来への失望
・トラウマ体験を思い出せない(乖離)

というような感覚になることがあります。

境界性パーソナリティ障害という疾患がありますが、

こういった背景が原因となり引き起こされていく
パターンがよくあります。

解離性障害

解離というのは、自我の統合が薄れる症状です。

解離性障害の95%以上の人は
トラウマ体験があると言われています。

自分の記憶や感情を切り離してしまい、
自分が自分ではないと感じたり、

自分の記憶や出来事が
他人事に感じてしまうことです。

日常でも小さな解離を私たちは起こしていることが
ありますが、

(考え事をしている間に会議が終わっていた、
スマホを見ていて電車を乗り過ごした。。。など)

ここでいう解離は
離人感、健忘、現実感の喪失などです。

離人感というのは
自分が自分という感覚が持てず曖昧
自分を客観的に見ていてリアル感がない

というような症状で
多重人格やヒステリーといった症状に

繋がることがあります。

発達障害のような症状

トラウマの記憶は本人が覚えていなくても
ずっと潜在意識の中には残ったままになっています。

言ってみると、
脳の容量を常に使用した状態なのです。

本来なら10の容量があるはずが、
その記憶があることによって2割、3割は圧迫されて
使えない状態になっているため、

ADHDのような症状が現れたり、
なかなか仕事が覚えられない、集中できない、

というような症状や

過剰適応(周りに合わせすぎてしまう)や
過緊張などで日常生活や人間関係でも不具合を感じたりと

生きづらさを感じることがあります。

トラウマになっている記憶はそこで時間が止まっているため、
それに関連するイメージが幼い頃に見ていたままで止まっていたり、

大人になったにも関わらず、
子どもの頃に抱いた印象を持ったままという

ちぐはぐが起こったりします。

トラウマに関連して生じる障害

依存

トラウマが生み出す精神への影響で
もっとも多いのが依存(嗜癖)です。

トラウマで傷ついた心を
自己治癒しようとしたり、

癒しを求めて
依存症へ発展するパターンがとても多いのです。

自傷行為

自傷行為の背景には、
解離、愛着障害、虐待、ネグレクトや

自傷行為を行う80%の人にトラウマ体験があると
言われています。

見捨てられ不安

トラウマ体験を重ねると
心の根底に見捨てられ不安と言われる不安を感じる

傾向が強くなります。

特に幼少期の頃に対人関係でのトラウマ体験は
死を連想するような不安を心の中に残します。

その傷が見捨てられ不安として現れるのです。

見捨てられないように、

・周囲の顔色を伺って関わる
・自分の本音を話さない
・人の意見に合わせて行動する

という過剰適応という状態になります。

また、トラウマ記憶の影響で

・なかなか力が抜けずリラックスできない
・人と安心して過ごすことができない
・どう見えているのか人目が気になり落ち着かない

という過緊張状態も
引き起こします。

見捨てられ不安、過剰適応、過緊張は
トラウマが起因となって現れる典型的な症状です。

子どものトラウマ症状

子どもは大人よりも
言葉で表現する能力は育っていませんが、

身体症状に現れやすくなっています。

普段と雰囲気が違うかもしれない?と
思った時は注意深く様子を見てくださいね。

身体症状

・手足の硬直
・意識を失う
・腰痛、頭痛
・吐き気、めまい、過呼吸
・食欲不振、過食

などがあります。

過覚醒

過度の緊張状態が続くことによる
心身の変化。

・不眠
・小さな物音に驚く(過緊張)

再体験

・突然、興奮状態になる
・突然、人格が豹変する
・悪夢を見るようになる
・突然、虚言を言うようになった

麻痺(解離)

・表情が乏しくなった。
・悲しいことがあっても泣かない
・とある場所や状況を嫌がり避けるようになった
・ぼーっとする時間が増えた

精神的な混乱

・行動や思考、発言にまとまりがなくなり、
突拍子もないことをするようになった。
・夢で見たことと現実の区別がついていない

否認

・とある出来事がなかったかのように振る舞う。
・とある話題について話すことを明らかに拒否する

無力感

・あまり遊びたがらなくなった
・食事の量が極端に減る
・引っ込み思案になり、主体性が薄れた
・あまり話さなくなった。

罪悪感

・強い罪悪感から自傷行為(自分を叩く、傷つける)という
行動をするようになった。
・他人に暴力(叩く、ける)を振るうようになった。
・物を壊す。

退行症状

・赤ちゃん返り
・幼児語を話すようになった
・発達の遅れ(年相応の発達をしない)

愛着障害

・過度に甘える
・近寄ってこなくなる
・秩序なく複雑な反応をする

大人の対応が大事

子どもは大人より自我機能が未発達のため、
子ども同士の関わりの中でトラウマ体験になるような出来事が
発生しやすくなります。

また、一見普段と変わらない様子でも
実は深刻な問題を抱えている場合もあるので、

注意深く子どもの様子は毎日見ておく必要があります。

・心配をかけたくない
・問題を抱えていることを恥じている
・辛い状況だということを認めたくない

というような気持ちがあって、
子どもから話出すことがなかなかできない場合もありますし、

大人(両親、家族、学校の先生など)も、
・子どもが辛い状況にいる
・うちの子に限って・・・
・何かあったら話してくれるだろう

という現実から目をそらし
否認する気持ちが生まれやすいので、

子どものストレスやトラウマ体験に
気がつかなかったり、軽んじてしまうことがあります。

毎日しっかり様子を確認し、
会話などのコミュニケーションもたくさんとって
見逃さないようにしていきましょう。

まとめ

今回は、
トラウマとはどういうもの?
トラウマの原因や症状についてまとめました。

トラウマ体験は、
大人になる過程で多くの人が体験する
身近なものです。

その体験が、

きちんと消化されているのか?
心の奥底にしまいこまれて、心の傷になっているのか?

という違いがあるだけです。

次回では、
トラウマが私たちに与える影響と、
トラウマの克服方法についてまとめます。

自分1人でも克服していける方法が
たくさんあるので
ぜひ参考にして見てくださいね。

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ABOUTこの記事をかいた人

SmileHouseスタッフの妙加(たえか)です。 仕事に追われつつドタバタと記事を書いていますが、がんばって子育てに役立つ情報を更新していきたいと思っています。 最近はランニングとあんこと半身浴にハマっています♪