妄想性パーソナリティ障害の特徴・克服法&関わり方のポイント

こんにちは
Smile Houseの妙加です。

妄想性パーソナリティ障害は”人を信用できない”ことから、他人は自分を陥れようとしているといった思い込みが強く、人間関係がうまく構築できません。

信じたいけれど信じられないといった葛藤から周りを巻き込み、裁判沙汰や犯罪になることもある疾患です。

今回は妄想性パーソナリティ障害の特徴や、関わる時に気をつけるポイント、克服方法などをまとめました。

妄想性パーソナリティ障害の特徴

妄想性パーソナリティ障害特徴

【人が信用できず過度に裏切りをおそれる】

妄想性パーソナリティ障害の人は他人のことを心から信用することができないので、常に裏切られるのではないか?という妄想にとらわれます。

そのため、適度な距離感で他人との関係性を楽しむことができず、親しくなることは疑いと苦しみといった関係の始まりになってしまいます。

親しくなった人を監視したくなったり、行動をすべて把握したいといった衝動がうまれ、相手がその態度に困惑し、距離をとろうとすると疑いの気持ちが一気に高まります。

これは配偶者に対しても同じで、いつかパートナーは裏切るに違いないといった根拠のない思い込みを確信としてもっているため、疑いの目を向け続けます。

やっかいなのはその思い込みの証拠をみつけようと躍起になるところ。

ほかの異性と少し会話をしただけでも疑いと嫉妬心を抱き、相手の行動を把握しようと束縛して管理しようとし、エスカレートすると暴力や監禁にもつながります。

愛情と憎しみが表裏一体なので”痴情のもつれ”が殺人事件にまで発展することもあり、ストーカーになる確率は境界性パーソナリティ障害や自己愛性パーソナリティ障害の人よりも高い。

非常に傷つきやすく臆病なので、最初は愛情を注いでくれる人にも警戒心が強くなかなか心を開いたりしませんが、一度心開いた相手は特別な存在になり、相手が自分のためだけに存在しているといった思い込みに陥っていきます。

異性であれば、親切=好意と思い込みを恋愛関係にあるという思い込みをにも発展します。

こういった勝手な思い込みでも自分の期待する反応や関係性にならなかった場合、裏切られたと感じ逆恨みや脅迫に繋がる場合があるので注意が必要です。

【柔軟さが乏しく冗談が通じない】

妄想性パーソナリティ障害の人は柔軟さに乏しく、冗談が通じにくいことに加えて傷つきやすいので、些細なことでも傷つけられたと捉え、激しい怒りを感じやすい特徴があります。

非常に高いプライドを持っているため、的確な指摘であっても馬鹿にされたと受け取りやすくこちらの知らない間に恨みを抱いていることがあります。

こういった認知の歪みになる原因は幼少期の親との関わりが原因になっていることが多く、その体験が他人は恐ろしく信用できないという思い込みに繋がっています。

信頼関係や人の愛情を信じられないので権力や力といった物理的なもので支配しようとし、階級や上下関係を重視するようになるのが特徴。

【過度な秘密主義】

妄想性パーソナリティ障害の重要な特徴の一つが「過度な秘密主義」ということ。

ちょっとした質問に対しても過敏に反応し、自分のプライバシーに関することを曖昧にしたり、なぜ答えなくてはいけないのか?といった対応をします。

営業や訪問販売に対して「プライバシーの侵害だ」「お前は何者だ」というように、疑惑や怒りをぶつけたり、淡々と相手は何者かの疑惑を晴らすために質問責めにすることもあり、自身について嘘や偽りで固めて身を守るなどの行動もみられます。

妄想性パーソナリティ障害の診断基準

妄想性パーソナリティ障害診断基準

ICD-10の診断基準

ICD-10(疾病及び関連保健問題の国際統計分類)の診断基準を要約しています。

✔︎避けられたり、拒まれることに過度に敏感

✔︎恨みを抱きづつける。
悔いられたり、辱められたりあるいは軽蔑されたりしたことを忘れない。

✔︎疑い深い。
体験の認知を歪めて、他人の中立的・友好的な行動を敵意のあること、または馬鹿にしていると誤解する。

✔︎現実の状況に適応できず、戦闘的に執拗に個人的権利を意識する

✔︎配偶者や性的パートナーの性的貞節を理由もなく繰り返し疑う

✔︎常に自分を引き合いに出す。
過度の自尊心を抱く傾向がある

✔︎世間一般に起こる出来事を「陰謀がある」という風に実証のない解釈をすることに没頭する

DSM-5の診断基準

DSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル)の診断基準(要約済)

A 他人の動機を悪意のあるものと解釈する、広範な不信と疑い深さが成人期早期までに始まる。
下記のうち4つ以上によって示される

✔︎十分な根拠なしに他人が自分を利用する、危害を与える、騙すといった疑いを持つ

✔︎友人、仲間の誠実さや信頼を不当に疑い、それに心を奪われている

✔︎情報が自分に不利に用いられるという根拠のない恐れのため、他人に秘密を打ち明けたがらない

✔︎悪意のない言葉や出来事の中に自分をけなす、脅すという意味が隠されていると読む

✔︎恨みを抱き続ける
(侮辱されたこと、傷つけられたこと、軽蔑されたことを許さない)

✔︎自分の性格・評判に対して他人にはわからないような攻撃を感じ取り怒って反応・逆襲する

✔︎配偶者・性的伴侶の貞節について繰り返し道理に合わない疑念を持つ

B 統合失調症、双極性障害又は抗うつ障害・精神病性の特徴を伴う、ほかの精神病性障害の気渦中のみに起こるのではなく、ほかの医学的疾患の生理学的作用によるものではない。

妄想性パーソナリティ障害の克服

妄想性パーソナリティ障害克服

妄想性パーソナリティ障害の人は、「人を信じることができない」ことが最もな特徴なので、この点をどう改善していくか?がカギになります。

人の心は操作できないことを受け入れる

人を信じることができないため、力や脅迫を使って相手を支配しようとするところが原因で人間関係がうまく構築できません。

相手を支配しようとすればするほど、相手の心は反対に離れていくもので支配できないことをきちんと理解することです。

相手の気持ちを尊重して理解しようとする姿勢が相手を大切にし、自分も大切にされることを体験することが大事で、そのためには力でねじ伏せずに尊重する勇気を持つことが第一。

妄想性パーソナリティ障害の人と関わる時のポイント

【親密になるリスクを考慮しておく】

妄想性パーソナリティ障害の人と関係性をつくる場合、大事なのは親しくなっても親密になりすぎない、適度な距離感を保つこと。

これは拒絶ではなく、相手のペースに乗せられたまま親しくなりすぎることが関係性の崩壊へつながるからです。

相手はとてもエネルギッシュで頼り甲斐があり、親切に接してくれることが多いのでつい頼りすぎてしまうのですが、このまま親密な関係性を構築していくと逆に精神的にべったりと頼られるようになります。

そうなると繊細なことでも相手にとって不利益なことや、納得できないことがあると怒りだし関係性が崩壊していきます。

こちらが親身になればなるほど、感情移入して関われば関わるほど、相手の「人を信じられない」という部分を刺激してしまうので、無理な欲求を通して「人は信頼できないものだ」と証明しようとする関わりが始まります。

そしてその無理難題な欲求を拒否すると「ほら、人は信用できない」と結論づけて、裏切られた、欺かれたという風に受け取り怒りを向けるようになります。

気をつけなければ、少し親切にしただけでも「自分たちは恋人だ」と錯覚し、肉体関係を求めたり結婚を迫るようになることもあり、誤解を解こうとすると「欺かれた」となることもあるので、相手のペースに飲まれず、適度な距離感をこちらが意識して関わりましょう。

【正面からぶつからないようにする】

関わる時に最も慎重になるべきタイミングが心の中を打ち明けるような距離感になったとき。

というのも、こじれた時に非常に厄介だから。

例えば、経済的支援を受けていれば全ての返還を求められるだけでなく、今ある財産や地位、人間関係までも根こそぎ奪いとろうとするのは必須で、裁判沙汰になる覚悟も必要になります。

訴訟ともなるとこちらからすると精神的にも肉体的にも疲弊する出来事でも、相手からすると活動源になるからです。

そういった状況になってしまったときは、言い訳したり、議論・説得・対抗せずに謝り許しを請うのが最も賢い選択でしょう。

”対等にたたかえるのは国家権力のみ”というような認識を持っておくこと。

相手が怒り狂っていても、こちらがたたかう意思を見せずにじっと耐える姿勢を持っていれば寛大な一面を示して風向きが変わることもあります。

もしこじれて争うことになった場合も個人では関わらずに法的権力や国家権力に助けを求めることが大事。

【ゲームに巻きこまれないようにする】

すでに身近な存在で関わることを避けられない場合は、”中立”な立場を維持して相手の中で目立たない存在でいることを心がけると良いです。

1番とってはいけない行動は、安易に相手の欠点や矛盾していることを正そうすること。

そういった行動は完全な第三者か妄想性パーソナリティ障害について詳しい知識があり、対処法を知っている場合のみ。

ただ、妄想性パーソナリティ障害のような”他人は自分を陥れようとしている”という妄想的なエネルギーは波があり、増大している時と下火になっている時があるので、注意深く見ていれば相手の状態はある程度予測ができるようになります。

なのでそれに合わせて用心したり、否定しない、黙認するといった対応をするのは効果的です。

間違っても戦う意思は見せないこと。
そういった態度が最も妄想性パーソナリティ障害のスイッチを入れてしまい、病的なエネルギー消耗戦がこちらが打ち負かされるまで続きます。

つまり、どちらが支配するか?といった相手の権力ゲームに巻き込まれないようにすることが大事。

巻き込まれてしまうと愛情や克服とは程遠い戦いや争いをすることになってしまうからです。

巻き込まれそうになったら、きっぱりと戦う意思はないことを表明してください。

ただし、その場合も逃げ腰になるのではなく堂々とした態度で謝るようにしてください。

正しい知識を持って関係性をつくっていく

妄想性パーソナリティ障害を抱えた人と関わる時に大事なことは、

・きちんと正しい知識を持っておくこと

・距離感をこちらで決めて、近づきすぎない

ことがポイントになります。

距離感をこちらで決める=拒否ではなく関係性を継続するためには必須で、相手のペースに巻き込まれてしまうと最終的に裁判沙汰や傷害事件、ストーカーといった事件になってしまうことがあるからです。

あとは、専門家に相談をしてきちんとした知識を持って関わること。

相手の特性が強く出ると、こちらは被害者といった視点になりがちですが、妄想性パーソナリティ障害の症状だと理解して対等な立場で関われるようにしましょう。

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SmileHouseスタッフの妙加(たえか)です。 仕事に追われつつドタバタと記事を書いていますが、がんばって子育てに役立つ情報を更新していきたいと思っています。 最近はランニングとあんこと半身浴にハマっています♪