【トラウマ】何故忘れられない?トラウマをいつまでも覚えている理由

こんにちは
Smile Houseの妙加です。

私たちは日常の中で
言う?言わない?
する?しない?

というようにたくさんの
選択をし続けて生活しているのですが、

このほとんどの選択は無意識で行っています。

私たちはそれぞれの心の中にある

自分だけのルール(無意識)に従って、自分でも気がつかない間に

常に同じような選択をしています。

積極的に物事を進めるルールのある人は、
最終的にはいつも物事の中心になっていたり、

あまり本音を話さないでおこうというルールのある人は
色々悩んだ結果、やっぱり全部は話さないでおこうとしたり。

何故か気がついたら、
仕事、人間関係、物事への取り組み方などが

同じような結果になっていることが多いのはこの無意識の力なのです。

初めは意識的に選んでいたことも、なんどもなんども繰り返すうちに

無意識に選ぶようになり、
気がつかないうちにその人の習慣になります。

そして無意識のルールには過去の
トラウマが影響しているケースが多いのです。

何か日常生活でいつも同じパターンで
うまくいかないことがある方は

もしかすると忘れていた心の傷が
影響しているかもしれません。

今回はトラウマ体験が忘れられない理由と潜在意識の関係性についてまとめました。

【トラウマ】今も消えない心の傷は人生にどう影響する?【PTSD】

2017.09.15

トラウマ記憶の特徴

トラウマ

トラウマ体験が長くにわたって影響を与える理由の1つに、

通常の記憶とは違った特徴があるというのがあります。

トラウマは時間が止まった記憶

トラウマ記憶の最大の特徴は、
「無時間性」ということです。

私たちの記憶は本来時間性があるので時間とともに処理されていきます。

必要なもの、よく使うものは鮮明なまま新しい記憶として、
もう必要ないもの、あまり出番のない記憶は

整理されて海馬という記憶に司る場所に
処理・保管されるため、うっすらと覚えている程度になったり、

どんどん不鮮明になっていきます。

しかし、トラウマの症状に
フラッシュバック(再体験)というのがあるように、

もう過去の記憶にもかかわらず、
まるで最近のことのように鮮明に思い出せることがあります。

トラウマ記憶が通常の記憶とは違い、
無時間性の性質を持っているため色あせていかないのです。

消えることなく、時間の流れを止めてしまうことは

本来の記憶のシステムではありません。

トラウマ記憶のようにストレス強度の高い出来事は
脳が過剰反応をしてしまい、

海馬で正常な処理ができなくなります。

そのため、通常のように処理、保管されることなく
断片化して冷凍保存されたように意識下に残り続けます。

大きな災害などを体験した方が、
「時間が止まったままです」と語ることがあるのは、

トラウマ記憶が処理されず
冷凍保存されたままになっているため、そう感じるのです。

物理的な時間は経過していたとしても記憶が鮮明に残り続けているため、

今に存在していながら過去を生きているような状態になります。

トラウマ体験が現在まで影響しているのは
記憶の書き換えが進んでいないことが理由の1つです。

言葉にしづらい

「今までで1番辛かった出来事を話してください」
「トラウマになっていることを話してください」

と言われると
言葉にできなかったり、なかなか表現できない人も多いと思います。

これも、トラウマ記憶の特徴です。

トラウマ記憶は基本的に、思い出すという作業だけで

ネガティヴな感情が湧いてきたり、
罪悪感、羞恥心、恐怖心など

様々な感情が湧いてきて苦痛を伴うことが多々あります。

また、思い出せたとしても

その出来事をうまく表現できなかったり、
言葉に詰まってうまく話せなかったりなど、

人に伝えることが難しいと感じることがよくあります。

それは、その出来事が辛く悲しいから
言葉に詰まるというだけではなく、

トラウマ記憶はイメージをつかさどっている右脳で
記憶されることが多いことが理由にあります。

そのため、映像として想起できても、言葉にしづらく、

相談したり、話して楽になるということが
うまくできずに抱え込んでしまうという

悪循環が起こりやすくなります。

覚えていない・自覚していない

記憶の特徴と言いながら、覚えていない、自覚していないというのは
矛盾しているように感じるかもしれませんが、

繰り返し反復の中で長期にわたって心の傷になって
作られるトラウマ(複雑性トラウマ)などは

本人もあまり覚えていなかったり、
心の傷になっていることを自覚していないことがあります。

特に虐待やネグレクト、暴言などを受けていた人に多く現れる特徴です。

幼少期の頃のことをあまり思い出せなかったり、
曖昧だったり、ぼんやりしていたり、

本人は鮮明に覚えているつもりでも、
他人から見ると情報量が少なかったり、

断片的でまとまりがなかったりします。

辛く悲しい嫌な記憶は意識の奥底に保存されて
良い記憶だけを覚えていたり、

逆に、その当時のことを美化して覚えていることもあります。

幼少期のトラウマが影響してくるのは思春期以降

トラウマ体験は傷となってしまうと長期間にわたってダメージを与えますが、

幼少期の頃のトラウマが色濃く影響してくるのは
思春期以降が多いと言われています。

中高になる頃から、急に人間関係に問題を抱え始めたり、

大人になってからパニック障害や摂食障害、
うつ、パーソナリティ障害というような

症状が出てきてきたりするのです。

そこで話を深く聞いてみると
幼少期の頃に体験していたトラウマが原因だったということがあります。

【トラウマ】トラウマができる原因と心身に現れる症状

2019.11.14

トラウマの再現性

トラウマ

トラウマ体験で出来た心の傷は無時間性という特徴ともう1つ、

再現性があるという特徴を持ちます。

人間関係の再現

  • 暴力を振るう父親を見てきたので、自分はそういう人とは結婚しない
  • 異常に過干渉な家庭で育てられたので、自由にさせてくれる人と付き合いたい

と、思っている人が

  • DV癖のある人ばかりと付き合う
  • 束縛が激しく自由に出来ない人ばかりと付き合う

という例は結構多いのです。

また、異常な性格の親に育てられた子どもが
なぜかその親の性格にそっくりの異性がタイプになるという例もあります。

異常さを受け入れる努力をする過程で、自分自身の人格形成に支障が出て
そういうタイプの相手としか関係を作れないということが起こり得るのです。

また、虐待を受けて育った人が
なぜか自分の子どもを虐待してしまうという例はよくあります。

トラウマは世代を超えて長くにわたって連鎖していってしまう場合があるのです。

再現して復讐をする

なぜ上記のように

自分のトラウマとなっている出来事を再現してしまうのか?
という答えの一つに「復讐心」があります。

子どもの頃、親に見捨てられた子どもがその悲しみや怒りを解消できずに

仕返しする相手を探し求めるというのを例にとると、

全く関係のない第三者との関係の中で、相手を悪者に仕立て、
自分がその相手を見捨てるという行動をとるのです。

本当なら、親に対して行いたい復讐を
第三者にすることで、心の傷の軽減を図ろうとしているのです。

自分が過去に体験した状況を
そのまま再現しようとする理由としては、

  • 過去の傷の痛みを和らげ日常化してしまいたい
  • 同じ状況に自分自身を置いて、過去の時間をやり直したい
  • 今度は自分が相手にその行為をすることでスッキリしたい
  • 相手に自分が辛かったことをわからせたい
  • 同じ状況になった時、今の自分だったらどうするか?を試したい、成長を確認したい
  • 相手が自分にとって善意のある行動をしてくれるか試したい、自分の期待通りの行動を取ってくれるか期待している

というのが理由の一部にあります。

ですが、残念ながら同じ状況を作り再現したとしても、

トラウマが克服できることは稀で、
逆に傷が深まるパターンの方が多いのが現状です。

そのため、克服するどころかトラウマ記憶の強化が進み、

より色濃く自分の周りの人や子どもに連鎖して
受け継がれてしまう可能性があるのです。

災害、戦争、民族間の出来事、宗教的な出来事などは
個人だけの問題ではなく、

集団での体験になるので
より複雑に、そしてより増幅された連鎖をしていく傾向があります。

虚言による増幅

例えばですが、

本当は起こっていない出来事をでっち上げて周囲に話すことで

その戯言が一人歩きして増幅して
本当にその出来事を生み出してしまうことがあります。

戯言をでっち上げた最初の人は嘘が現実化したことを

最初から本当に起こったことだと盲信してしまうのです。

こういう経緯は民族間の争いや闘争に
発展してしまう可能性がありますし、

もちろん家庭内でも起こり得ることです。

人がいう悪口などはあまり真に受けずに
「この人はそう思いたいんだな」ぐらいの認識で

接することが良い回避の仕方です。

その発言を信じる必要がある場合は、

その人の話だけでなく、
その人が加害者にしている人の話も聞くなどをして

不用意に信用することは避けます。

安易に信用するとその相手の社会的信用や印象に
大きな傷を残すことに加担してしまうことがあるからです。

冤罪事件などは戯言から生み出されていることが多いのです。

トラウマが脳に与える影響

トラウマ

トラウマは心の傷と言われますが、
実際に脳の機能にも影響し、機能が低下することがわかっています。

虐待などのトラウマ体験を受けた脳の変化

虐待を受けると虐待を受けなかった人に比べ、

共感や意思決定に関わる「全帯状回」の機能が低下し
痛み・不快・恐怖に関わる「島皮質」の機能が活発になります。

また、脳は発育が盛んでストレスの影響を受けやすい感受性期があるため、

トラウマ体験を受けた年齢によって脳への影響が異なることがわかっています。

  • 3歳~5歳

記憶と情動に関わる「海馬」に影響

  • 9歳~10歳

左右の脳をつなぐ「脳梁」に影響

  • 14歳~15歳

意思決定を行う「前頭前野」に影響

また、トラウマ体験のないようによっても影響が異なることがわかっています。

性的虐待と脳の影響

10歳以下で性的虐待を受けた場合、
ビジュアル記憶に関連する「視覚野(大脳皮質)」の容積が減少します。

特に顔の認知に関わる「紡錘状回」の容積が減少することがわかっています。

虐待された時に視覚から入ってくる映像を見なくて済むように適応するからだと言われています。

自分が直接被害を受けていなくても、両親のDVを目撃するなどの
トラウマ体験も同様の適応が行われます。

夫婦喧嘩、DVの目撃と脳の影響

夫婦喧嘩やDVなどは子どもからすると
とても衝撃的で、恐怖を感じたり、悲しい出来事です。

そのため視覚野の容積が減少することがわかっています。
特に11歳~13歳頃にこのような目撃体験をすると

視覚野に大きな影響があると言われています。

暴言と脳の影響

言葉による虐待(暴言)を受けると
「視覚野」の容量が増加します。

特に言葉を理解することに関連する
「上側頭回灰白質」が増加することがわかっています。

理由は、視覚野では幼少期に脳内のシナプスが整理されるのですが、
その時期に暴言を受けてしまうことで、

整理が正常に進まずに残ってしまい、
人の話を理解することや、会話の中で余計な負荷がかかるようになってしまい、

コミュニケーションが苦手になる可能性があります。

暴力と脳の影響

身体に対する虐待(暴力)を受けると、

感情や思考の制御に関わる「右前頭前野内側部」、
意思決定・共感に関わる「右前帯状回」、

認知に関わる「左前頭前野背側外部」の容量が減少します。

また、痛みを伝える感覚野も細くなってしまうことがわかっています。

さらに、より深刻な虐待を受けてしまうと、

海馬や扁桃体にも影響が及び、

  • 感覚麻痺
  • 解離
  • フラッシュバック

という症状が現れることがあります。

まとめ

今回は、トラウマ体験が
私たちに与える可能性のある影響についてまとめました。

自覚がなくても
何かトラウマになっていることがあり、

行動や思考に影響していることは
実はよくあることなのです。

無意識に影響しているのならもう変えることや、

記憶を解消することはできないのか?
というと、

そんなことはありません。

冷凍保存された記憶の時間を取り戻し、
処理していく方法がちゃんとあります。

トラウマ克服に関してはこちらの記事をご覧ください

【トラウマ】トラウマを克服する4ステップ【セルフワーク】

2019.11.21

【トラウマ】トラウマ克服で行き詰まったら・・・?視点を変えるコツ

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子育てをしていく上で役立つ知識や体験を
包み隠さず話しています。

お母さん自身が楽しみながら子育てをしていくために
ぜひお役立て下さい。

ABOUTこの記事をかいた人

SmileHouseスタッフの妙加(たえか)です。 仕事に追われつつドタバタと記事を書いていますが、がんばって子育てに役立つ情報を更新していきたいと思っています。 最近はランニングとあんこと半身浴にハマっています♪