こんにちは
Smile Houseの妙加です。
子ども同士で遊んでいるとケンカやおもちゃの取り合いといったトラブルがたくさん起こりますよね。
そういった子ども同士のトラブルには、大人はどこまで介入するのが良いのでしょうか?
今回はおもちゃの取り合いや相手の子どもを叩く、または自分の子どもが叩かれている時あの対応についてまとめました。
おもちゃの取り合いはどう対応する?
お友達と遊んでいるとおもちゃの取り合いになってしまうことってありますよね。
ですが「貸して」「いいよ」がまだ出来ないうちは仕方がないこと。
なので「そのおもちゃが欲しい気持ちはわかるよ、遊びたいんだね。でもお友達のを取るのは残念だな」と
子どもの気持ちに寄り添いながら、お友達のを取るのは好ましくないという事実を伝えましょう。
「なんで貸してあげないの」や「貸してって言いなさい」など、ガツガツと子どものやり取りに入り込んだり押し付けたりするのではなく、
子どもの気持ちを汲んだり、コミュニケーションのフォローをしてあげる役割が良いでしょう。
1歳頃はおもちゃは全て自分のものなので「貸して」「いいよ」は難しいでしょう。
2歳頃は「貸して」と言われても「イヤだ!」「貸したくない!」という気持ちが強いので「いいよ」はまだ出来ないかもしれません。
子どものおもちゃの取り合いは、「貸したくない」という気持ちや、本当は貸してあげようと思っているけれどそれがうまく伝えられない、
友達のおもちゃを取るのは良くないと感じているけれど「貸して」よりも行動が先に出てしまう・・・など、
コミュニケーションの力がまだ発達していないから起こることですし、子どもが「貸したくない」という気持ちを持っているなら、その気持ちも大切にしてあげてください。
大人が相手の子の気持ちを汲んであげる
ただ手に持っているだけのように見えるおもちゃでも、友達に「貸して」と言われると急に「貸してあげたくない」という気持ちになることもあります。
そういうときは「いま、そのおもちゃ使ってるんだって」と相手の子の気持ちを汲んでフォローしてあげると良いかもしれません。
子どもがおもちゃの取り合いになるのは当たり前のことで、その繰り返しの中で少しずつ相手の気持ちを考えられるようになっていきます。
相手の気持ちを考えるチャンス
おもちゃを取ろうとする=悪い、というわけでもありません。
「あの子が持っているおもちゃ、良さそう」と周りを観察している証拠で、その気持ちを即行動に移しているだけなのです。
ですが友達のおもちゃをとってそのままにしていると、その子は「人の物はとってもよい」と学んでしまうので、「このおもちゃは〇〇くんが使っているものだよね」と、
子どもがとった行動の事実を伝えましょう。
欲しいと思う気持ちはダメじゃないけど、人の物を取るのは悲しませるのは残念な行動ですよね。
トラブルを起こすのがダメ、ちゃんとしているのが良いということもなく、トラブルは人の気持ちを学ぶ良いチャンスになります。
友達のおもちゃをとってその子が泣いてしまったら「〇〇くんは、おもちゃを取られて悲しいって泣いているよ」と
気持ちや行動を言葉にして伝えると、子どもは他人にも気持ちがあることを学んでいきます。
逆に、自分がとても大事なおもちゃを「貸してあげないと叱られるから」と差し出してしまう子の方が、将来的に問題行動を起こしやすかったりするので注意が必要です。
親同士の関係性も大事
上記のように子どものトラブルに対応するためには、親同士でちょっとしたトラブルは成長に必要、少しぐらいなら手を出さずに見守ってみましょう、というような認識も必要です。
少し取り合いになった時点で仲裁に入ったり、「貸してあげなさい」とか「取っちゃダメでしょ」と話の流れを強制してしまうと、相手の気持ちを考える機会を失ってしまうからです。
友達を噛んだり叩いたりしてしまう
おもちゃの取り合いや、ちょっとしたケンカで友達を噛んでしまうときは、
噛まれた子の気持ちを代弁しながら、噛む以外のコミュニケーションがあることを教えてあげましょう。
人を噛む(傷つける)ことはしてはいけないので「噛んではダメ」とはっきり伝えましょう。
それと噛まれた子に対して「噛まれて痛かったね」と噛まれた子の気持ちを言葉にして伝えること。
事実を言葉にして子どもが自分の行動を認識したり、相手に悪いことをしたと感じさせてあげることと、
うまく言葉に出来ない子どもの気持ちを表現してコミュニケーションのお手伝いをしてあげましょう。
噛んでしまった子も悪いことだとわかっているけれど、やってしまって困惑しているようなら、
「お友達を噛んでしまって困ってるんだね」「次は噛まないように出来そうだね」と噛んでしまったとしても味方であることを伝えてあげましょう。
そうすると人を噛んだり傷つける行動は減っていきます。
わかりやすい言葉に置き換えてみる
人を噛むのは大人からすると、「え?どうして噛むの?」と思うかもしれませんが、
子どもからすると噛むしかなかった、というような状況や心境のときもあるのです。
例えば、眠くて我慢ができなかったとか、自分の気持ちが表現できずにイライラしたとか、自分の行動をダメと制御されたモヤモヤ・・・など。
不快感や不満を「噛む」という行動にしているときは、その気持ちを消化したり欲求を解消すると解決することが多いので試してみてください。
できる範囲で構わないので、子どもの気持ちに寄り添ったり状況を把握する意識で見てあげることが大切です。
また、自分の気持ちが表現できなかったり興奮して噛んでしまうこともあるので、そういうときは「ペロペロにして」「はむはむにして」など、
噛む以外の違う行動に変えてもらえるようにお願いしてみましょう。
自分の子が叩かれているとき何て声かける?
集団で遊んでいると自分の子どもが突き飛ばされたり、叩かれたり、おもちゃを取られてしまうこともありますよね。
そういった時は「イヤって言っていい」と教えてあげましょう。
相手の子どもの親と仲良くないから遠慮して、逆に自分の子どもに強く言ったり叱ってしまう・・・という方もいると思いますが、
子どもからすると痛かったり、悲しいことがあったのに叱られるのはとても理不尽。
まずは自分の子を守り、その後で「このおもちゃが欲しかったんだね」という風に相手の子の気持ちを代弁してあげるといいですね。
自分の子どもに対しては、気持ちを「痛かったね」「悲しかったね」と汲み取るだけでなく、「イヤって言っていいんだよ」「痛い、やめてって言っていいんだよ」と、
自分の気持ちを表現したり、出して良いことを教えてあげることがとても大切です。
子どもが何度も叩かれたり、おもちゃを次々取られてしまう時は「一緒にやめて」って言いにいこうか、と味方になってあげるのも良いと思います。
ただ、ここで「仕返し」をするのはNG。
イヤなことはイヤ、痛いことは痛いと我慢せずに気持ちを言っていいことを丁寧に教えてあげてください。
親はコミュニケーションのサポート役
子ども同士がケンカをしたりおもちゃを取り合うのは、自分や相手の気持ちを考えるきっかけにもなりますし、
今後、人間関係を築いて社会で生きていくための練習でもあります。
問題を解決しようと口出しをしたくなることもあると思いますが、子どもの気持ちを代弁してコミュニケーションのサポートをするのが良いでしょう。
ただ、相手の子を叩いたり噛むなど傷つけた時は「噛むのはダメ」とはっきりと伝え、いけない行為だと教えてくださいね。