こんにちは
Smile Houseの妙加です。
みなさんは自分にはどのぐらい【好奇心】があると思いますか?
あまり周りに対して興味関心を感じていない人もいれば、子どものように「なんで?」「どうして?」と理由や意味を知りたい欲求に溢れている人など様々だと思います。
実は好奇心はどのぐらいあるかで、人生や精神的、経済的な豊かさが変わるという研究結果が出ています。
今回は、好奇心とはどういう力?どんな影響力があるの?をまとめました。
人の好奇心には3種類ある

好奇心と一括りにしていますが、厳密には好奇心は3種類あります。
まずはその種類について紹介します。
知りたい!という欲求「拡散的好奇心」
私たちは知らないものに出会うと「知りたい」「理解したい」という欲求がわきます。
これが拡散的好奇心で、全ての好奇心の基礎になっています。
赤ちゃんが目に見えるものを口に入れてみたり、手を触れてみたりするのは好奇心が根源にあり、その欲求を満たそうとする行動です。
「アー」と喃語を言って興味のあるものを指差し養育者にとってもらおうとする行動は、好奇心を満たすため能動的に動いています。
大人も、新作の映画やドラマ、SNSの投稿、ゲーム、ニュースなど様々なものに反応して生きています。
芸能人のスキャンダルなどが気になり騒ぐことも(野次馬)拡散的好奇心が働いています。
こういった人が新しいものに惹かれる心理を拡散的好奇心といい、人間関係や新しいことに挑戦するきっかけになっているのでとても重要ですが、ある程度自分で方向性をコントロールしなければ、ただただ興味対象が移り変わって時間やお金を浪費するだけになったり、いわゆる飽き性という状態になります。
拡散的好奇心がわいた対象には理解を深めようとする意識が必要になります。
もっと学びたい!という欲求「知的好奇心」
拡散的好奇心がわいた出来事の方向性が知識や理解を求める意欲に繋がると知的好奇心になります。
知的好奇心は創造力、独創性などが高まるきっかけになったり、継続的な満足感を感じるきっかけになります。
人の社会にある物の多くは知的好奇心が生み出していると言われていて、物を消費する側から生産側になるためにより必要な力だとされています。
昔は多くの人々と知識共有は難しかったですが、印刷機や通信機の発明で知識共有が盛んになり知的好奇心が一気に高まり様々な発明がされましたが、今はネットで情報がすぐ手に入りすぎるので、逆に好奇心が育ちにくい環境になっていると言われています。
あなたのことが知りたい!「共感的好奇心」
他人の思考や感情が知りたいと思う意欲は共感的好奇心です。
他人への興味は男女なら女性の方が強い傾向があり、噂話や他人を詮索、ワイドショー、芸能人のスキャンダルなどで好奇心を満たそうとする行動が多く見られますが、こういった話は人間の表面的な部分への関心なので拡散的好奇心に分類されます。
ざっくりと分けると、趣味は?好きな食べ物は?仕事は何してるの?を知りたいのは拡散的好奇心、
どうして好きなの?好きになったきっかけは何?なぜその仕事をしているの?という風に理由や気持ちを知りたいと思うのが共感的好奇心です。
拡散的好奇心を共感的好奇心にしていくには、自分や相手と向き合い、相手に寄り添う力や想いやる力、忍耐力が必要になります。
良い指導者とは共感的好奇心が高い人
知的好奇心が育つには共感的好奇心が影響しています。
これは子育てでも同じで、子どもの知的好奇心が強く育つかどうかは、親の共感的好奇心が影響しています。
子どもが興味のわいたものに指をさして「あれを知りたい」「あれは何だ?」と訴えている時に、何を求めているのか?何をして欲しいのか?と考え対応することで子どもの好奇心が育っていきます。
こういった訴えを無視していると好奇心は育たず、学びたいという欲求も削いでいきます。
これは老若男女関係なく相手の知的好奇心を育てるには関わる側の共感的好奇心が重要になります。
逆を言えば、自分が何かを学びたいと思うときは共感的好奇心の高い人の元に身を置くことが大事で、大勢より個人で多くの助言や意見を与えてもらえる環境がオススメです。
良い指導者とは、知りたいもっと知識を深めたいという知的好奇心を持って成長意欲があるのと同時に、相手のことを知り理解を深めたいという共感的好奇心も持ち合わせている人のことです。
人生に好奇心が必要な理由

好奇心を持つ=人生を豊かにする、成功に繋がることが研究結果で証明されていますが、その理由は何でしょうか?
好奇心が人生に影響する理由をまとめました。
好奇心はパフォーマンスを向上させる
人は何度も同じ作業を繰り返していると慣れが生じてきます。
毎日似たり寄ったりのルーティンをこなして過ごしていると、想像力が低下して楽しさを失っていきます。
その状況を変えるために好奇心は重要なのです。
好奇心が高まると、人間関係やパフォーマンスが向上して仕事のキャリアに影響を与えたり、日常を楽しむ気持ちが生まれます。
成功には「知性」と「努力」が必要不可欠な要素でしたが、近年はその2つに「知的好奇心」も加わり、その3つが合わさるとより高いパフォーマンスが発揮されることがわかっています。
好奇心が旺盛な人は結果が不明瞭な時や困難な状態でも苛立ったり諦めるよりも、じっくりと向き合ったり発想の転換をしようとする方へ意識が向きやすい傾向があります。
未来がはっきりしていなくても可能性を探し、経験や学びに変えようとするときに作用するのが好奇心です。
好奇心は学びをスムーズにする
人は疑問に思っていることへの関心が高いほどその答えを知ったとき、放出されるドーパミン量が増えることがわかっています。
また、関心を持っていることほど記憶に残りやすくなっています。
一つ面白い結果が出ていて、好奇心が高い人は感心のない情報も、興味がある情報内に散りばめてあると同じように良く覚えています。
どういうことかというと、好奇心が刺激される出来事があるとその間に起こっている出来事は興味関心に影響されず同じように学んだり効率良い作業ができるということです。
仕事に置き換えると、興味関心が高く好奇心が刺激される仕事は時間を多めにとり、あまりやる気が起こらない作業や雑務を合間に挟んでおくと効率良く進めることができます。
好奇心は人間関係を広げて円滑にする
好奇心が高い人の方が上司・同僚・部下と良い関係を持っていることが多く結果的にチーム内の進捗状況の把握やモチベーションの維持などに貢献しているとされています。
最近では、好奇心の高さはチームのプロジェクトで役立つだけでなく、拒絶への対応力があると言われています。
ざっくりいうと、自分自身の評価や拒絶されるのでは?ということより、発想することや学ぶことといった成長の方を重視する力があるということです。
好奇心は創造力を高める
誰もが一度は自分が興味のある仕事をしたい、やりがいや情熱を感じる仕事をしたいと考えたことがあると思いますが、そのためには強い好奇心が必要で、自分が何かに没頭して取り組むことで閃いたり困難を突破することができるものです。
そのための工夫は、頭を使わない仕事を減らし、好奇心を刺激する仕事を増やしていくことです。
自分の好奇心が動く仕事をたくさんすることが大事で、その繰り返しが大きな成果や最高の仕事につながります。
好奇心を高めるにはどうしたらいい?

拡散的好奇心を知的好奇心や共感的好奇心に育てる=好奇心が高まると言えますね。
では好奇心を育てるにはどういう要素が必要なのかまとめました。
好奇心を刺激する3要素
【好奇心=知らないことにわく感情】という印象がありますが、実はそれは違っていて好奇心には3つの要素が関係しています。
■知識の量
好奇心は実は何も知らないこと、逆に良く知っていることにはあまり働きません。
「ちょっと知っている」「なんとなく知っている」状態が最も好奇心を刺激すると言われています。
情報を知ったときに「それは知らなかった」となるぐらいですね。
■驚きの量
好奇心は全く驚きを感じないことや、逆に驚きが大きすぎるものには働きません。
驚きがない=無関心でOKとなりスルーしてしまうし、驚きすぎると事実を受け止められずに避けようとするからです。
「予想してたのと違った!」という程度は好奇心がわきやすい驚きです。
■自信の程度
好奇心は自信がありすぎても、自信がなさすぎても働きません。
好奇心は成長意欲に関係していて、「今の状態から抜けたい!」「新しいことをしたい!」という感情です。
自信に溢れている人は自分が変化する必要性を感じなくなるので好奇心は刺激されなくなり、自信がなさすぎると変化することに恐怖を感じ好奇心を持とうとしないからです。
謙虚な姿勢が大事というのは、こういう心理にも繋がっていたんですね。
好奇心には知識・驚き・自信が程よく足りていないことが大事で、これはマイナスではなく人として成長したいという意欲や謙虚さを持ち続けるために必要なことです。
好奇心には環境が大事
好奇心を育てるには適度な不足が大事ですが、これはとても感覚的な話なので言語にするのが難しいですね。
ただ、わかっていることは良い指導者や好奇心旺盛な子どもの親の多くはこういった空白(適度な不足)を作る関わりに長けています。
子どもから見ると親は人的な環境になりますが、どれだけ適度な知識、驚きを与えているか?がとても重要です。
好奇心は個々の才能よりも環境に影響を強く受ける感情で、人は不足があると本能的に「うめたい!」という欲求がわいてくるからです。
また、知識を入れるというのも大事なことで、「全く知らないことに好奇心は刺激されない=情報の空白は知識があるから生まれる」からです。
無理矢理に知識を詰め込む必要はありませんが、意識して本を読んだり勉強する時間をもつのはとても大事なことです。
好奇心を高める具体的な方法
好奇心を刺激するために効果的な行動や思考をまとめました。
■期待感を感じるように出来事の捉え方を変える
好奇心が高い人は日常的に新しいこと・知らないことに対して期待感を感じています。
また、自分の心が喜ぶことを考えていることが多く、心の状態が「快」になっている時間が長いことがわかっています。
そのため悩んだり落ち込んだりすることがあってもうじうじとしている時間が短く、切り替えてあっけらかんとしている人が多いです。
それは、そういったマイナスな出来事=非日常を落ち込みながらもどう行動しよう?という新しさや、これを乗り越えたら〇〇という風に出来事の先に期待感を作り出すことが上手だからです。
どっぷりと悩みにはまっている場合はモノの見方を変えてみましょう。
■楽しいと感じることは即行動
好奇心が高い人は楽しいと思うことや好きなことに対して「できる」「できない」ではなく「とりあえずすぐやる。できるかわからないけど、できたら嬉しい」という風な前向きな姿勢で取り組む行動力を持っています。
人の目より好奇心が大きく優っていることと、できなくても「できなかったけど楽しかったからいいや」と切り替えることができるからです。
自分の心が楽しい、やってみたいと思ったことをまずはやってみる意識をしてみましょう。
■日々の生活に変化を取り入れる工夫をする
好奇心の始まりは小さな変化の積み重ねでもあります。
例えば、何気なくみていた通勤途中の花の成長を見ているうちに、フラワーアレジメントに関心がわいてやってみたら面白くて趣味になったり転職のきっかけになったという話もあります。
昨日との違いを見つけたり、自分で意識して毎日違う行動を取り入れてみる工夫をしてみましょう。
■自分の直感を大事にして従う
何をするにもまずは考えてからというタイプに人にはとても効果的なのが、「直感に従って行動する」ことです。
人の迷惑とか、自分に合う合わないとか、そういうのはとりあえず行動してから考えることにして、自分の直感に従って趣味活動や楽しいことをやる機会を作ってみましょう。
直感に従って行動していると新しいもの、楽しいものに出会えるチャンスもグンと上がります。
■今の自分に浸らず、学ぶことを意識する
傲慢な姿勢ではなく学ぶ心を持ち続けることが大事だということです。
成果を出した時に承認することは大事ですが、それに満足していると不足を感じなくなり人の意見を受け入れることや自分を成長させる気持ちを忘れてしまいます。
人の話を聞くことも大事ですが、本を読んで「そこそこ知っている」状態の知識を作ることも学びです。
■なぜ?という疑問をたくさん持つ
好奇心の始まりは「なぜ?」という疑問です。
知っていることや答えに対しても「なぜ?」と問いを探すことで好奇心を刺激できます。
どうでもいいと感じていたことに対しても問いを探してみるといいかもしれません。
ネットを見過ぎないようにする
インターネットは好奇心を刺激しているように感じますが、実はそんなことはなく奪っている場合も多々あります。
調べたいことがあって検索すると膨大な量の情報が出てきます。
その中から一番上にあるサイトを開いて読み、大抵は1つか2つサイトをみると「よし、わかった」と調べることをやめる人が多いんじゃないかなと思います。
これは知識の不足がある程度補われて興味がなくなった証拠です。
インターネットで調べる=知的好奇心と思っている人もいますが、これは拡散的好奇心に分類されます、
知的好奇心はもっと専門的に学びたい、言ってみれば理解を極めていきたいと感じる好奇心です。
ネットは手軽にたくさんの情報が手に入るため便利で満足感も得やすいですが、好奇心の発展には繋がりにくく逆にどんどん衰えていく原因にもなっています。
とても便利ですが、好奇心を養うという視点で見ると付き合い方は自分で調整していかなくてはいけません。
好奇心は人生を豊かにするツール
実は、好奇心を強くすることは収入を増やすことにも繋がっています。
例えば、ネットで情報を流し見しているだけよりも、それを知的好奇心に繋げて学びに変えていく力が高ければ知識はどんどん豊かになっていきます。
人の表面的な部分だけでなく、共感的好奇心につなげて人を知ろうとすると恵まれた人間関係を作ることにつながります。
結果的に仕事がうまくいき人脈が増えやすい環境を作ることになりますし、実際に好奇心が強い人は弱い人より平均して収入が多いという統計もでています。
最近成長意欲や周りへの関心が低くなってきたと感じる人は好奇心を刺激することを意識してみてくださいね。