アスペルガー症候群と遺伝。アスペルガー症候群の発症に遺伝は関係しているのか解説!

こんにちは
Smile Houseの妙加です

アスペルガー症候群について今回は、
アスペルガー症候群と遺伝の関係性は?です。

アスペルガー症候群の詳しい原因はまだ
解明されていませんが、

遺伝と関係しているのではないかと
言われていて、

また、罹患率は約4000人に1人と
決して珍しい疾患ではありません。

今回は、アスペルガー症候群と遺伝の関係性について
まとめました。

アスペルガー症候群とADHDの違いとは?特徴を徹底比較しました!

2017.12.08

アスペルガー症候群と仕事「アスペルガー症候群の特性にマッチする仕事とは?」

2017.12.01

アスペルガー症候群の特徴とは?独特な特性について解説します

2017.11.24

アスペルガー症候群ってどういう疾患?徹底解説シリーズ★

2017.11.17

アスペルガー症候群と遺伝の関係性は?

アスペルガー症候群遺伝

アスペルガー症候群は遺伝の可能性がある?

アスペルガー症候群の原因はまだはっきりとはわかっていないのですが
遺伝要因が高いと言われています。

ですが一つの遺伝子の異変が発症に繋がっている障害ではなく
複数の異なる遺伝子が組み合わさることで障害が起こる多因子遺伝と

環境的要因が相互に影響を及ぼしていると考えられています。

アスペルガー症候群の特性を理解してもらう工夫や
過ごしやすい環境の調整などは必要ですが、

両親のしつけや愛情不足が原因で発症する疾患ではありません。

最近の研究によると、アスペルガー症候群は
遺伝的要因によって脳機能に障害が生じて

通常とは違う脳の使い方をしていることがわかっています。

アスペルガー症候群の人は表情を読み取ることが苦手ですが、
成長とともに読み取ることもできるようになります。

その時の脳を調べると、通常人の表情を読み取る際に使っている部位とは
違う部位を活性化させて読み取っていることが解明されています。

状況から察することが苦手だったり、
場の空気が読めない部分も、

プロセスを経て認識できるようになる場面もあります。

例えば、「高い場所に登ってはいけない」というのも、
多くの人は直感的に「高い=危ない、怖い」などと認識できますが、

アスペルガー症候群の人は直感的に危ないと思わず
なぜ登ってはいけないのかがわかりません。

ですが、
「高い場所、落ちるかもしれない、落ちると怪我をする、怪我は痛い」
というプロセスできちんと説明をすれば、

知的な遅れはなく、言葉の理解には問題がないため、
「高い場所=危ない、こわい」と

認識することができます。

多因子遺伝とは

複数の遺伝子や環境要因が影響して発現が起こる遺伝現象です。
自閉症スペクトラムに関与している遺伝子の組み合わせによって

症状や、重症度にばらつきがあると言われていて、
障害を生じる遺伝子がたくさん集まると障害になり、

ほどほどだと、
アスペルガー症候群のように、

障害もあるけれど、ある種の優れた才能や特性にもなるということです。

アスペルガー症候群や高機能自閉症(知的な遅れを伴わないもの)では
一部だけが不利な組み合わせ(障害を生じる組み合わせ)になっていて、

自閉症では不利な組み合わせが多く揃っていると考えられています。

また、遺伝的要因だけではなく、その他にも様々な要因が合わさって
引き起こされていると言われているので

アスペルガー症候群になりやすい遺伝子を受け継いだから
アスペルガー症候群になるということではありません。

アスペルガー症候群と遺伝の関連性の根拠は?

なぜアスペルガー症候群が遺伝と関係があると言われているかというと、
双子や家族を対象とした研究で結果が出ているからです。

アスペルガー症候群だけでなく
自閉症スペクトラム障害においていえる結果ですが

双子を対象にした調査では、

一卵性双生児(100%同じ遺伝子を共有する)の場合は
二人とも自閉症を発症する確率は60~90%だったのに対して、

二卵性双生児(50%遺伝子を共有する)の場合は
二人とも自閉症を発症する確率は10%以下という結果が出ています。

こういった結果から、アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム)は
遺伝子が関係していると考えられています。

実際にも、自閉症の人の近親者には
アスペルガー症候群などの自閉症スペクトラムが

1~2割の発生頻度で見られていると言われています。

また、自閉症スペクトラムの近親者には

「記憶力が優れている」「物理的な考察に優れている」
などの傾向が見られたり、

エンジニア、物理学者、会計士、研究者などの職につく頻度が
際立って多い傾向があることも報告されています。

また、第一子に自閉症スペクトラムを持つ子が生まれた場合、
第二子に自閉症スペクトラムの子が生まれる確率は2~18%、

アスペルガー症候群は、両親のどちらか、または両親ともにアスペルガー症候群の場合、
生まれる子供がアスペルガー症候群を発症する確率は高くなると言われています。

兄弟・姉妹のアスペルガー症候群になる確率

こちらも気になる人は多いのですが
明確な確率はでていません。

遺伝子配列が同じ一卵性双生児でも
必ず発症するわけではないように、

遺伝的な影響はあると指摘されていますが、
発症の要因はそれだけではないからです。

症状のある家系とない家系を比べると
アスペルガー症候群を発症する傾向があると言えますが、

第一子が発症したからといって
第二子も必ず発症するわけではありません。

男女で発症率は違うの?

一般的にアスペルガー症候群は
男児の方が多く、男女比は4:1だと言われていますが、

近年では女性のアスペルガー症候群の研究も進み、
特性の現れ方に性別が関係していることがわかってきています。

女の子は男の子に比べてコミュニケーションの力が
早く発達することが多いため、

アスペルガー症候群の特徴がわかりにくく、
気づかれていないことが多いのではないかという説もあります。

アスペルガー症候群は診断基準が曖昧なこともあり、
診断がついていない人が多くいるため

実際の男女の発症率の差は小さいのではないかという説もあります。

遺伝以外の発症要因は?

アスペルガー症候群に遺伝要因が関わっているとしても、
上記の結果からもわかるように、

発症しやすい遺伝子を持っていても発症しない人もいます。

一卵性、二卵性の双子の例にあるように
同じ遺伝子を持っていても、遺伝要素が出る場合と出ない場合があります。

研究の結果、遺伝子は環境に影響されることがわかっています。

自閉症スペクトラムの発症に関係している環境的な要因は
はっきりと特定されていませんが、

妊娠中の胎内環境、周産期のトラブル(低出生体重児、未熟児、妊娠高血圧症候群など)が
アスペルガー症候群の発症に影響を与えているという考え方もあります。

近年では子どもの頃に虐待(身体的・肉体的)を受けた女性は
自閉症スペクトラムの子どもを出産するリスクが6割高くなるという結果もあります。

遺伝的要因と環境的要因

遺伝的要因と環境的要因

アスペルガー症候群には遺伝的な要因が大きいと考えられ、
どの遺伝子が関係しているのかという研究が進められてきています。

今最も関連していると考えられているのは
シナプスの形成と、シナプスの機能に関わるタンパク質を作るために必要な

情報に関わる遺伝子ではないかと言われています。

シナプスの神経伝達の以上によって
自閉症スペクトラムなどに現れる障害が引き起こされていると

考えられているのです。

アスペルガー症候群単独ではなく
自閉症スペクトラムに対しての研究ですが、

関連遺伝子は数十個報告されているのですが、
複雑に関与しているため、原因となっている遺伝子の特定には

至っていません。

遺伝的な要因以外で関与している
環境的要因もどのような環境因子が関わっているのかは

まだ研究中ですが
遺伝的な要因と環境的な要因が相互に関係し合っています。

また、アスペルガー症候群の人は
側頭葉の一部、前頭前野、扁桃体などの機能に異常があり、

アスペルガー症候群の特性を生じさせていることがわかってきていて
研究が進められています。

脳の機能異常

脳領域間の機能的連結低下

これはアスペルガー症候群だけでなく自閉症スペクトラム全ての原因だと考えられていますが、

脳内のネットワークの連携に障害が出て、
定型発達の人と比べると機能が低下していることが原因なのではないかと
言われています。

社会的活動に携わる部位の機能異常

脳の社会的活動に携わっている部位に
異常が起きていたり、働きが弱いと

人の表情や感情が認知できないのではないかと言われています。

小脳の異常

小脳は平衡感覚や情動の制御、短期記憶、注意力などに
関係していると言われていて

小脳に異常が現れるとバランス感覚が保てなくなったり
感情や認知にも影響があるのではないかと言われています。

また、自閉症スペクトラム障害を持っている人の中に
小脳の異常が見られる人がいることが報告されています。

前頭前野

人の気持ちを推測することに関わっているため、
前頭前野に異変が起こると、人の気持ちを察することが難しくなります。

側頭葉

人の顔や表情、仕草などの理解、認知に関係しているため、
側頭葉に異変が起こると、表情を読むことが難しくなります。

扁桃体

恐怖、不安、好き、嫌いなどの情動に関係しているため、
扁桃体に異変が起こると、情動のコントロールが難しくなり、

好き嫌いが極端などの症状が出る。

脳内物質

アスペルガー症候群や自閉症スペクトラム障害の人は
血中オキシトシンが低い、セロトニンが高い、

血中グルタミン酸が高いという風に
脳内物質の違いがあるという研究結果があります。

環境ホルモンの影響?

自閉症スペクトラムやアスペルガー症候群の
原因の一つとして、

化学物質などの環境ホルモンが
遺伝子に影響を与えているのではないかという考えがあります。

胎内にいる間に母体が化学物質などの影響を受けると、
脳の発達の過程で障害が起き、

知能、性格、行動などに変化を起こすということが
報告されています。

発達障害に影響していると考えられている化学物質は
ダイオキシンやポリ塩化ビニール、ビスフェノールAなどです。

代替機能で補える

アスペルガー症候群の人の脳の働きは
アスペルガー症候群の行動特性に関係していますが、

脳の一部に異変があるからといって
全ての特性の原因になっているわけではなく、

神経伝達物質など複数の機能が連携的に関わっていると
考えられています。

ですが、脳には代替機能が備わっているため、
一部に異変があったとしても、別の部位で

カバーして同じ能力を身につけていくことも可能だと言われています。

そのため、アスペルガー症候群の特性は
成長過程で補われ、社会生活を送り、

生まれ持った才能として活躍している人もたくさんいます。

そのためには、やはり
早期からの周囲の理解がとても大事です。

まとめ

アスペルガー症候群は遺伝が関係していると言われていますが
はっきりとした原因はまだ解明されていません。

両親ともに定型発達の場合でも
アスペルガー症候群の子供が生まれることもあります。

その反面、遺伝子が近いほど自閉症スペクトラムが発症しやすくなる
という報告もされています。

アスペルガー症候群は先天性の発達障害ですが、
出生前の羊水検査やエコー検査、血液検査や

出生すぐの診察や血液検査、病理検査などでも
診断ができません。

成長していく過程で
特徴的な特性が現れて始めて気がつくことができます。

アスペルガー症候群は知的な遅れのない障害に加え
特性も1人1人違うため

大人になるまで気がつかない人もいます。

こういったことを含め、
診断も難しく、また原因も特定されていないため

現在も研究が進められている発達障害です。

子育て×SmileHouse

公式メルマガ【無料】

育児の教科書には書いていない
子育て7つのエッセンス

〜大人が子どもにできること〜

パートナーとの関係性がよくなっていくためには?
子どもの本来持つ力(潜在能力)が邪魔されずに発揮されるために大切なこと。など

これまで私が経験してきたもののなかから
子育てをしていく上で役立つ知識や体験を
7つのエッセンスに集約して、包み隠さず話しています。

お母さん自身が楽しみながら子育てをしていくために
ぜひお役立て下さい。

ABOUTこの記事をかいた人

SmileHouseスタッフの妙加(たえか)です。 仕事に追われつつドタバタと記事を書いていますが、がんばって子育てに役立つ情報を更新していきたいと思っています。 最近はランニングとあんこと半身浴にハマっています♪