「愛着」が人生を左右する!愛着障害の原因と傾向。愛着形成の4パターンを解説

こんにちは
Smile Houseの妙加です。

前回は、生後半年~2歳頃に形成される
「愛着」が私たちの考え方や、心の成長に

大きく影響を与えていて、
とても大事だということをまとめました。

「愛着」が人生を左右する!幼少期の関わりが重要な愛着についてまとめました。

2017.07.28

今回は、愛着が不安定に形成されると
どういう症状が出るのか?

どういう影響を与えるのか?
ということをまとめていきます。

前回も冒頭に書きましたが、

・いつも人間関係でトラブルになったり、悩むことがある
・いつも目の前の人に「自分は嫌われているんじゃないか」と気になる
・人と親密な関係を築くのが億劫で、人づき合いが希薄
・目の前のことや起こっている出来事に本気になれない、関わりたくない
・恋愛に依存的

というように、子育てだけでなく、
人間関係、仕事、恋愛に悩んでいる方も

もしかすると参考になる部分があるかもしれませんので
ぜひ、じっくり読んでみてくださいね。

愛着形成のパターン

愛着形成パターン

私たちの愛着の形成にはパターンがあります。

分類の基準はいくつかありますが、
主な目安は

・愛着対象者が安全基地として機能しているか?
・ストレスがかかった時にどのような愛着行動をするのか?

が基準になっています。

愛着パターンを調べるのによく用いられているのは
新奇場面行動法というものです。

この方法は、
子どもと愛着対象者を離し、また再開させるという場面設定をして、
その時の子どもの反応を観察して愛着パターンを分析します。

愛着パターンは
「安定型」「回避型」「抵抗/両価型」「混乱型」
の4種類あり、

「安定型」以外の3つは
「不安定型」と呼ばれています。

安定型

安定型

安定型は、愛着対象者から離されると泣いたり、不安を示しても
その程度は過剰ではなく、

対象者が現れると、素直に再開を喜び、
対象者に抱かれようとします。

安定型は、対象者がしっかりと安全基地として機能しているので、
ストレスを感じた時に適度な愛着行動を起こしています。

安定型の愛着パターンを持つ子どもは
約60%だと言われています。

不安定型

回避型(拒絶型)

回避型は、愛着対象者から離されてもほとんど無反応で、
また、対象者と再開しても目を合わせず、自分から抱かれようとしません。

回避型は、安全基地を持たないので、
ストレスを感じても愛着行動を起こさないタイプだといえます。

小さい頃から幼児養護施設などで育った子どもに典型的に見られますが、
一般家庭でも、親の関心やお世話が不足して放任になっている場合でも見られます。

回避型の子どもは、
犯行や攻撃性の問題が見られやすくなると言われます。

回避型の愛着パターンを持つ子どもは
約15%~20%だと言われています。

抵抗/両価型(不安型)

抵抗/両価型では、愛着対象者から離されると激しく泣いて強い不安を示しますが、
対象者が再び現れ抱こうとしても拒んだり、嫌がったりします。

しかし、一度くっつくと、
なかなか離れようとしません。

対象者の安全基地としての機能が十分でないので、
愛着行動が過剰に引き起こされていると考えられます。

構ってくれる時と、無関心な時の差が大きい場合や、
神経質で激しく過干渉な関わりをしている場合に多いと言われています。

抵抗/両価型の子どもは、
不安障害になるリスクが高く、いじめなどに遭いやすいとされています。

抵抗/両価型の愛着パターンを持つ子どもは
約10%だと言われています。

※不安障害とは・・・

不安や恐怖という感情は、誰でも感じる自然な感覚で、
不安や恐怖を感じて体が緊張したり、用心深くなることは、

危機準備でもあり、身を守るために必要な身体反応です。

不安障害は、状況や環境、具体的なものに対して、
過剰に不安や恐怖心を感じ、

それによって、様々な影響が身体、精神に現れて
社会生活に支障が出てしまう疾患です。

混乱型(無秩序型・恐れ回避型)

混乱型は、回避型と抵抗型が入り混じった、
一貫性のない無秩序な行動パターンを示すのが特徴です。

全く無反応かと思うと、
激しく泣いたり、怒りを表したりします。

肩を丸めるなど愛着対象者からの攻撃を恐れているような反応を見せたり、
逆に対象者を叩いたりすることもあります。

混乱型は、虐待を受けている子や
精神状態がひどく不安定な対象者に育てられている子どもに見られやすいと
言われています。

安全基地が逆に危険な場所となることで、混乱していると
考えられます。

対象者の行動が予測不能であることが、
子どもの行動を無秩序なものにしているのです。

混乱型の子どもは、
境界性パーソナリティ障害になるリスクが高いとされています。

※境界性パーソナリティ障害とは・・・

他人から見捨てられてしまうのではないかという不安、
自分が何者でどう振る舞えば良いのかわからない自己イメージの不安定さ、

気分の波が激しく感情が極めて不安定で
コントロールが難しい、

思考・感情・人間関係・衝動の制御などで柔軟性がなく
良い・悪いなどを両極端に判断する、

というような多岐にわたる症状があり、
対人関係や社会生活に支障が出る症状です。

しっかりとした愛着が形成されているのは約60%

愛着には4種類のパターンがあると紹介しましたが、
しっかりと愛着形成がされている安定型は全体の約60%。

約40%はしっかりと形成されず
不安定型の愛着パターンを持っていることになります。

幼稚園や保育所、学校のクラスで見れば

40人いれば24人が安定型、16人が不安定型・・・
と考えると、

不安定型の愛着パターンを持っている人は
かなり多いですね。

非行(万引き、薬物、暴力)やいじめ
自傷行為、不登校というような

問題を抱える子も増えていますが、
この幼少期の頃の愛着形成が関係していることが
多いと言われています。

(思春期以降の大人の愛着形成については次回以降にまとめますね)

統制型とコントロール戦略

統制とコントロール

愛着形成が不安定な状態になった場合、
3~4歳頃から様々な方法で周囲をコントロールして、

保護や関心の不足をして、
不安定な状態を補おうとし始めます。

統制型の愛着パターンといい、

・攻撃や罰を与えることによって、
周囲をコントロールして動かそうとする

・いい子に振舞ったり、保護者のように親(愛着対象者)を
慰めたり手伝ったりすることで、コントロールしようとする

というようなパターンがあります。

3歳頃からそのような行動をするのか?と思いがちですが、
子どもによっては、

4歳頃から、相手の顔色を見て機嫌をとったり慰めようとする行動を
取り始めます。

攻撃手段に訴えることはさらに早く、3歳頃から見られることもあります。

相手が自分にとって良くない行動をとったり、思い通りにならなかった時に
叩いたり、殴ったりして周りを動かそうとするのです。

このようなコントロールしようとする行動は3種類あります。

支配的コントロール

暴力や心理的な優越によって相手を思い通りに動かそうとする。

従属的コントロール

相手の意に従って、恭順することで相手の愛顧(贔屓)を得ようとします。

一見すると、コントロールとは正反対で、
とてもいい子に見えるかもしれませんが、

相手に合わせて、相手の気にいるように振舞ったり、
相手の支えになったりすることで、

相手の気分、愛情を自分に向けようとしているので、
コントロールと言えます。

操作的コントロール

支配的コントロールと従属的コントロールが
巧妙に組み合わさっていて、

相手に強い心理的な衝撃を与えて
同情や共感、反発を起こして、相手を思い通りに動かそうとします。

・脅す、罰を与えるなどで恐怖を感じさせて操作しようとする
・恩を売って罪悪感を感じさせて思い通りに動かそうとする
・憐れみを誘って、援助を引き出そうとする

など、「人の感情はコントロールできる」というような幻想を抱いている状態です。
相手のあらゆる感情を刺激して、自分の思い通りに動かそうとします。

どの方法も、愛着が十分に形成されなかったために感じる
不安定な状態を安定させるために、自然と身につけていきます。

3~4歳頃から継続して見られることが多いですが、
成長とともに変化したり、

相手によってコントロール戦略を変えて対応するということも多いようです。

愛着障害の原因は?

愛着障害原因

前回の記事で

愛着は基本的信頼感で、
愛着形成がしっかりされず不十分だった場合は、

・自分に自信がなく、消極的だったり、新しいことをやりたがらない
・無力感、無気力感を感じやすくなる
・人を信じられないので、頼ることができない
・相手の価値観や考え方を受け入れらない
・心のよりどころを求め、何かに依存しやすい依存体質になる
・自己肯定感が低い

「周りの人は、自分を守ってくれないから信用できない」
=「自分は守られる価値がない」
=「周りの人は、信用をしてはいけない」

というような土台が出来上がるということを書きました。

このような不安定な状態を補うために、周囲に対して
コントロール戦略をして補っていくというのが上記の話です。

幼少期に愛着がうまく形成されなかった場合、

成長につれ情緒面や人間関係に支障・問題が起こる
「愛着障害」という状態が現れます。

愛着がうまく形成されない原因としては、

・愛着対象者との死別・離別
・虐待やネグレクト(育児放棄)を受ける
・対象者に捨てられる
・離れ離れに暮らさなければならなかった

というように、本来ならば
愛着形成をする対象者に危害を加えられたり、

育った環境が安全でなかった場合、
しっかりとした愛着は形成されません。

また、
・養育者の役割の人が複数人いて、お世話をしてくれる人が頻繁に変わる
・最低限の世話はするけれど、無関心・放任する
・自分以外の兄弟姉妹を可愛がる
・対象者が自暴自棄な振る舞いや自殺未遂などをしている

という状態も、うまく愛着が形成されません。

愛着障害の原因は「愛情不足」です。

どんな自分でも受け入れてもらえるという

完全受容が大前提の
安全基地となることができたかどうかが
愛着には重要なことなので、

虐待された、育児放棄をされたという
はっきりとした原因がなくても、

子どもの頃に、本来なら与えられるはずだった愛情が
十分に注がれなかった、もしくは注げる状況になかった場合、

不安定な愛着形成になります。

両親揃っていて、
特に問題なく育児がされているように見える場合でも、

・両親の離婚や喧嘩を目の当たりにする。
・愛着対象者からいつも否定される「だめ」「やめなさい」「なんで」
・再婚などで、対象者の愛情が自分以外に奪われた。
・愛着対象者の期待、都合、価値観を押し付けられた
・対象者が愛着障害を有していて、無意識の関わりで子どもに受け継がれた

というようなことがあると、
愛着障害になりえます。

特に、愛着形成の始まる生後半年~1歳半ごろの間に
上記のように愛着形成を阻害するようなことがあると、

子どもの成長に大きく影響すると言われています。

愛着は基本的な信頼感なので
後の人生に少なからず影響を与えていきます。

また、愛着障害は様々な心の病の根本原因になっていることも多いので
愛着がしっかり形成、または修復されていけば

それに連動して、心の病や原因不明の体調不良なども
改善される可能性は大いにあります。

しかし、前回も書きましたが、
成長してからでも愛着は形成し直そうと思えばできますが、

とても時間がかかりますし、
幼少期の愛着形成の頃よりも大変です。

愛着障害の傾向

愛着障害傾向

では実際のところ、
愛着障害にはどのような症状が現れるのでしょうか?

愛着の形成パターンには
4種類あり、

1つがしっかりと形成された「安定型」
後の3つは形成が不十分な「不安定型」

だと紹介しました。

この不安定型の中でも

・回避型(拒絶型)
・抵抗/両価型(不安型)

と大きく2つあり、

無秩序に回避型と不安型のパターンを示す
・混乱型(無秩序型・恐れ回避型)

というのがありました。

この回避型と不安型は特徴的な症状が
それぞれにあるのですが、

愛着障害には共通する傾向があります。

それぞれの型の特徴は
次回に紹介するので、

今回は、愛着障害に共通する傾向をまとめていきます。

親(愛着対象者)と確執を抱えるか、過度に従順になりやすい

・対象者に対する敵意や恨みという感情や、あからさまな確執がある。
・過度の従順さや良い子として振る舞い奉仕する
・上記両方の行動や感情を混在して持っている

などがあります。

関係がうまくいっているときは気に入られようとするけれど、
うまくいかなくなってくると、否定的な感情が表面化して

急に関係が悪化することもあります。

信頼や愛情が維持されにくい

・誰にでも対して親しげに振る舞う
・誰にも全く近づかず関係を持とうとしない

一見すると、前者の誰にでも親しげに振る舞う
というのは問題のないように感じますが、

裏を返せば、特定の愛着対象を持たないという点で
誰にも愛着していないのと同じです。

人間関係、特に恋愛関係などでは、
誰に対しても同じような親しさで接していては

トラブルの原因になったり、
信頼関係の維持が困難になります。

どちらのパターンも

・親密な関係にはなるけれど、持続できずにすぐに冷める。
・親密な距離まで近づかないので関係が育ちにくい

など、
特定の信頼関係や愛情を長く維持することが困難という
点が共通しています。

程よい距離がわからない

愛着障害の特性の1つとして、

人との距離が
「近すぎる」か「遠すぎる」のどちらかに偏りがちになり、

程よい距離が取れないというのがあります。

・何年経ってもよそよそしく、親密な関係にならない。
・親密になるが、近くなりすぎ負担になり破綻する。
・親しくなる=恋愛関係、肉体関係になりやすい。
・最初はひどくよそよそしいが、個人的な話をすると
急速に接近し、恋愛感情や肉体関係に走ってしまう。

というようなことが起こりがちです。

傷つきやすく、ネガティブな反応をしやすい

愛着障害を抱える人は、ストレス耐性が弱く
些細なストレスに対しても、ネガティブな反応を起こしやすいと
言われています。

ネガティブな反応は2パターンあります。

ストレスを自分への攻撃と受け止め、反撃行動に出る。

この攻撃は
暴力的な言動で他人や物に対して怒りをぶつける場合もあれば、

自分自身に向かって、自傷行為などに走る場合があります。

ストレスが自分自身に向かい、鬱や不安になる

ストレスの攻撃反応が自分へ向いた場合の
典型的なものが、うつや不安です。

自分を責めて落ち込んだり、
悪い結果を予想して不安になったりするのです。

感情を抑えがちな人や、
我慢強い人に多い傾向かもしれません。

愛着障害がある人は安全基地を持たないため、
ストレスに脆く、

傷つきやすく安全感が脅かされやすいという傾向があります。

被害的な認知や、自分が周囲から操作されているような認知から
精神的なトラブルも生じやすく、

心身症やうつ病、不安障害、精神病というような
疾患になるリスクも愛着が安定している人より高まります。

突発的に疾患として現れたわけではなく、
愛着障害から広がった負のプロセスがそのような

疾患として現れている可能性は大いにあります。

非機能的な怒りにとらわれがち

非機能的な怒りというのは
どういうことかというと、

物事に対して建設的ではなく、
相手との関係性を壊す方向へ作用する効果しかない怒りのことです。

例えば、
安定型の愛着形成を持つ人が、何か怒りを感じる場合は、
目的や問題を解決するということが大前提にあり、

そこに焦点が絞られているため、
相手を否定したり攻撃したりはしません。

敵意や憎しみや怒りは個人に対してではなく、
問題に向けられます。

こういう怒りは、人間関係を壊さず、
むしろ強化し、問題解決にも役立ちます。

しかし、不安定型の愛着形成を持つ人の怒りは
相手そのものに向けられることが多くなります。

相手を精神的、肉体的に痛めつけたり
責めたりして、傷つけてしまうのです。

こういう怒りは人間関係そのものを
壊してしまう方向へ作用します。

このような、問題解決はせずに
相手との関係を破壊する効果しかない怒りを

「非機能的怒り」と呼んでいます。

実際に、

かなり難しい問題を友人とペアで取り組んでもらった際に、
うまくいかず、失望、怒りを感じたとき友人に対してどう行動するか

という実験結果としても、

不安定型の愛着スタイルの人は、
失望、怒りを感じると、

友人に対して否定的な行動が増え、
(提案を話し合わずに却下するなど)

安定型の愛着スタイルの人は
そのような傾向はなく、

むしろ友人に対して否定的な行動は減った
という結果が出ています。

つまり、

不安定型の愛着スタイルの人は、
怒りを感じると

目的達成ではなく、
相手を否定する方向へ向けられ、

安定型の愛着スタイルの人は
怒りのエネルギーがうまくコントロールされ、

目的達成という建設的な方向へ向けられたということです。

過去に囚われたり、過剰反応する

愛着障害の特性として、
傷ついたことに長く囚われやすい
というものがあります。

水に流してしまえば済むことも、
どうも気が収まず、囚われてしまうのです。

また、そのことに過剰反応しやすく、
思い込みが激しいという特性もあります。

・相手の意図を過剰に解釈して傷つく
・相手の感情に巻き込まれやすい

ということが起こります。

どういうことかというと、

過去に自分が傷ついた出来事と同じような振る舞いをした人と
同一視してしまい、短絡的に敵とみなしたり、

過去に優しくしてくれた人と似ていれば
それだけで自分の中で理想化してしまう

という両極端なことも起こり得ます。

ありのままの今の相手を見るのではなく、
自分の中の記憶や過去の存在に重ねてしまい、

思い込みが激しくなるのです。

全か無になりやすい

愛着障害を持っている人は
全か無の極端な認知になりやすいと言われています。

好き嫌いがはっきりしていることに問題はないのですが、
極端な認知というのは、

自分が嫌いな人にもいい点があるというのが
なかなか認められなかったり、

0か100、白か黒で捉えてしまい、
ほどほどな塩梅での解釈が難しいという点があります。

このような傾向は人間関係を
長く維持することを難しくさせます。

全体ではなく、部分に囚われやすい

全か無の認知にも関係していますが、

愛着が不安定な人は
全体的な関係性や視点ではなく、

部分で分裂した関係や視点で捉えがちで、
物事を全体像で把握することが苦手です。

一部分で物事を判断しがち
ということは、

今この瞬間の快・不快という世界で
生きているということです。

例えば、
子どもがとても危険なことをして、
お母さんが涙を浮かべながら叱っているとしましょう。

部分認知のみだと、
自分が◯◯をする=叱られる

ということは条件付けができるので
わかりますが、

どうして自分の行動が叱られたのか?
なぜお母さんが涙を浮かべているのか?は

ということを理解することはできません。

全体的に認知ができると、

自分の行動
=危険
=お母さん悲しんでいる

ということが理解でき、

◯◯=叱られる
という条件だけでなく、

自分が危険な行動をしたからお母さんが悲しんでいる
ということがわかります。

このように捉えることで、
後悔や、自責の念が生まれ、

真の反省や行動の制御につながります。

例えば、浮気などもそうですね。
その場の部分的な認知でしか捉えていないと

今この瞬間の快楽的な自分の行動が

自分のパートナーが知ればどう思うだろう
相手のパートナーが知ればどう思うだろう

ということを認知・行動の制御ができず
ズルズルと関係を持ってしまうのです。

部分的な認知と
全体的な認知を隔てるものは

「相手の気持ちがわかるかどうか」
ということで、

「共感性が育っているかどうか」
と言い換えることができます。

愛着障害の人は共感性が未発達な人が多いので、
相手の立場に立ったり、

相手を心から思いやることが苦手な人が多いです。

また、
相手からどんなに優しくしてもらっても
一度不快なことをされると、今までのことは帳消し、

もう信用しない、などという
相手を全否定するような思考になりがちです。

意地っ張りで、こだわりやすい

愛着障害の特性の1つとして
過度に意地を張ってしまうというのがあります。

自分にとって不利益になるとわかっていても
止められないことが多いようです、

先ほど紹介した
非機能的な怒りと同じような意味で

非機能的な執着といえます。

自分の考えに固執したり、
否定されればされるほど、

同じようなことを
したりするのです。

安定した愛着形成を持っている人は
相手とやり取りする中で、相手の気持ちを考えたり、

譲歩したり、気持ちを切り替えるということが
比較的容易にできますが、

そういう柔軟性は安心できる
安全基地のある環境の中で発達していく力です。

愛着が不安定な環境だと
子どもはそういう柔らかさを身に付けられず、

自分にこだわることで
自分自身を保とうとします。

愛着対象者が、不安定な愛着を持っている場合だと
対象者自身も柔軟性を欠いていることが多いので

子どもに対しても無理強いや
支配的な対応になりがちになるため、

子どもも同じようなスタイルを
身に付けてしまいやすくなります。

愛着障害が深刻になる程、
天邪鬼な反応が見られるようになります。

「甘えたい気持ちを我慢すると
反抗したくなる」という風に

本当は素直になりたい気持ちがあっても、
抵抗してしまうのです。

これは愛情を奪われたことに対しての
無意識の怒りの現れとも言われています。

発達の問題を生じやすい

子どもは愛着形成の時、しっかりとした
安全基地があることで、

探索活動をして、
認知的、行動的、社会的な発達をしていきます。

つまり、愛着は発達の土台でもあるのです。

そのため、愛着障害があると
発達の問題も生じやすくなります。

発達というのは、
基本的な学習、行動や自律神経の制御、
関心の共有、強調したり問題対処など

様々なものがありますが、

その1つに課題やストレスに直面した時の
対処能力があります。

安定した愛着の子どもは、
自分一人では手に負えない出来事に対峙すると

助けを求めたり、相談するということが
スムーズにできます。

しかし、愛着に問題があると、
それがうまくできずに

極限まで我慢したり、自力で対処しようとしたりで
結果的に潰れてしまうということが起きやすくなります。

また、愛着障害のある人は
向上心や自己肯定感が乏しい傾向があるので、

勉強や仕事などでも
目標に向かって努力しようとする意欲が

わきにくくなります。

愛着対象者から肯定してもらえて
支援を与えられている子どもは

自分のためにも、
周りのためにも頑張ろうと思う意欲が湧きますが、

愛着対象者から否定されたり
関心が乏しかった子どもは

そういう前向きな気持ちを持ちにくくなるのです。

発達障害と診断されることが多い

実際には、発達障害は遺伝的な要因などの先天性のものですが、
愛着障害から生じた発達の遅れも、

同じように発達障害と診断されることが多いです。

幼少期の愛着障害から生じる発達の問題は

遺伝的な要因と同等、もしくはそれ以上に
発達に影響を及ぼしていて、

愛着形成はそれほどの影響力で
子ども今後に関わっていくほどの力があるということです。

つまり、社交的で人が好きという遺伝子を持って生まれてきても
その後の環境次第では、

人嫌いになって成長していくことも多いにありえるのです。

自分を活かすのが下手

安定型の愛着を持つ子は、
自分の興味を惹くものや

可能性が広がりそうなものにたいして
じっくりと取り組むことが

比較的できやすいですが、

不安定型の愛着を持つ子は、
自分の可能性を試したり、挑戦することに対して

過度に不安を感じたり、
投げやり、無気力になりがちです。

また、最初か諦めがちです。

そのため、本人の気がつかないうちに
自分の可能性を狭めていることも多いのです。

逆に言えば、
愛着障害のある人は、

自分の潜在能力を活かせていないことが多く、
愛着障害の改善とともに

一気に能力が開花したという例も
いくつかあります。

キャリアの積み方も場当たり的になりがち

社会でのキャリアの選択や積み方にも
愛着が影響を及ぼしていることがあります。

いかに自分の特性や趣味に合う進路を模索していくのか?
ということが大事になりますが、

模索期間が短すぎても弊害がありますし、
長すぎていつまでたっても決められないというのも困りますね。

安定型の愛着を持つ人は、
キャリア選択の際、

自分に合っているかどうか
十分に模索、検討をし、

自分の適性にあったキャリアを
自分主体で決めれることが多く、

そして、その先でも
困難や問題を積極的に克服して、

リーダー的な立場を目指す意気込みも強い
というデータがありますが、

不安定型の愛着を持つ人は、
キャリア選択がなかなかできず、

かといって十分な模索、検討を
するわけでもないまま、

時間がかかった割に
わずかな情報で決めてしまうことも多く、

自分がした選択への満足感が低いという
ことが多いと言われています。

依存しやすい

愛着障害の人は、傷つきやすくストレスに弱いが
安心できる安全基地を持ちにくいという傾向があるため、

そういう状況で自分を支えていくために、
何らかに依存して自分を保とうとします。

ギャンプル、ドラッグ、買い物、アルコール
食べること、性行為、恋愛などが

依存しやすい対象になります。

愛着障害のある人が恋愛で築く関係は、
真に信頼できる自律的な関係ではなく、

麻薬的な依存的な関係性になりやすくなります。

今この瞬間の慰めや逃避にはなりますが、
真の信頼関係を与えてくれるものではありません。

また、愛着障害を持つ人は
愛情飢餓を感じやすいため、

愛情を物やお金という代用品で補おうとすることがあります。

万引きしたものを部屋に溜め込んだり、
過食して食で満たそうとする背景には

愛着障害がある場合が多いのです。

青年期に迷いやすい

愛着に関係なく
思春期~成人ごろは人生の中でも

大きく左右する選択も多く
迷いやすい時期であると言われていますが、

愛着障害のある人にとっては
より一層の試練になりやすいと言われています。

・慣れ親しんだ人と離れ、見知らぬ環境でやっていく際に情緒不安定になる
・失敗を恐れ過度に防衛的になってしまい、実力が発揮できない

というような問題も同時に抱えてしまうことが多いからです。

子育てに困難を抱えやすい

愛着障害のある人にとって、
子育ては大きな課題になりやすいと言われています。

・根っから子どもが好きじゃない、関心がない
・子どもはとても好きだけれど、うまく愛せない

と大きく分けると2パターンあります。

子どもとの関係が、安心感のある絆として維持されづらく、
自分の子どもと疎遠になったり、憎しみ合ってしまったり、

逆に、

自分の世話係や相談相手にすることで
子どもに依存して、

孤独や満たされない思いを
紛らわそうとするのです。

そうなると
子どもは親に縛られ、自律することが妨げられます。

まとめ

愛着障害まとめ

今回は、愛着には4パターンの形成があり、
不安定型の愛着パターンを持つ場合は

様々な症状や悩みを抱えている場合が多いという話をしました。

生後2歳頃までの関わりが
その人の一生を左右していくほどの
大きな影響を持つのが愛着です。

ですが、ここで1つお伝えしておきたいのは、

例えば
自分の子どもの愛着に問題があるかもしれない、
と思ったり

自分自身の愛着に問題があるかもしれないと思うと、

自分自身や自分の子育てを責めたり、
自分の親を攻めたくなる場合があるかもしれませんが、

正直なところ、
仕方がないことでもあり、誰かが悪いという話ではありません。

愛着障害を起こした=愛情がなかった
に直結する話でもないからです。

事実、私の1番の愛着対象者はお母さんでしたが、
私の愛着は安定型ではありません。

というか、割と愛着は不安定な方で、

どちらかというと、
混乱型に近い愛着パターンで生きてきました。

だから、私のお母さんは愛情がなかった人なのか?
というと、

そんなことないんですね。

もちろん、大人になってから知ったことが
たくさんありましたが、

お母さんはお母さんなりに、
一生懸命に愛してくれていましたし、
今も色々と気にかけてくれています。

愛情があっても、
愛着形成が不安定になることはよくある話なんですね。

愛着をしっかり形成していくには、

・子どもの脳や発達、心の形成などの知識を得る
・自分自身のコンディションを整えて、心のゆとりを持つ
・子育てを一緒にしていく相手(パートナー等)としっかり関係を結ぶ

など、関わっていく側のコンディションを整えることが
かなり大事になるのですが、

これが意外とうまくいかず、
心のゆとりがなくなってしまったりするのです。

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また、何度かお伝えしている通り、

時間はかかりますが、
大人になってから愛着を安定させていくことも可能です!
(愛着障害の克服についてもまとめて記事にしますね)

なので、まずは
愛着について、しっかりとした知識を得ることから
やっていきましょう!

次回は、
不安定型の中でも特徴的な部分の多い

「回避型」と「不安型」の愛着について
まとめていきます。

ぜひ次回も読んでくださいね。

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SmileHouseスタッフの妙加(たえか)です。 仕事に追われつつドタバタと記事を書いていますが、がんばって子育てに役立つ情報を更新していきたいと思っています。 最近はランニングとあんこと半身浴にハマっています♪