3.子どもの可能性を広げる環境と条件

こんにちは!

「すべては子どもの笑顔のために」
SmileHouseの小名由美子です。

前回は、
「お母さんが自分のためだけに時間を使ってもいい理由」ということで、

・子どもは、周りの特定の大人との関わりで「愛着」を育んでいく
・子どもにとって、その重要な判断基準になるのが「応答性」と「共感」
・お母さんのコンディションによって関わりに一貫性がなくなると混乱する

といったことをお話しました。

愛着形成という観点から考えると、
子どもとの関わりの中で大切なことの一つは、

長い時間関わっていること、ではなく、
短い時間だったとしても、お母さんのコンディションが良い状態で、
しっかりと応答性と共感を持って子どもとの時間を過ごすことです。

そのためにも、お母さんは
自分自身のコンディションを整えることに意識を向けてみてほしいな、と思います。

ついつい、頑張りすぎてしまうお母さんは、
「子どものために休んでいる」ということを大義名分にしてでも、
しっかりと自己調整をして、ちゃんとコンディションを整える。

その分、子どもと関わる時は、沢山の愛情を注いであげましょう☆

さて、今回は3つめのエッセンス

「子どもの可能性を広げる環境と条件」です。

それでは、いきましょう!

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3.子どもの可能性を広げる環境と条件
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突然ですが、子どもにとっての大人の役割ってなんでしょう?

「モンテッソーリ教育」においては、
大人は子どもにとっての「環境」であると言われています。

私たち、特に母親は、
赤ちゃんが生まれたばかりの時からおっぱいを飲ませたり、
おむつを替えたりと、子どものお世話を始めますから、

自分(母親)が主体的に関わってあげないと、子どもは何もできない、
きちんといろいろなことを教えてあげないと立派な大人にならない、

と思いがちです。

また、

日本の学校教育は、まだまだ一斉授業で教え込むという形態が一般的ですから、
大人は教える人で、子どもは教えを受ける人という認識が常識となっているのかもしれません。

ですが、本当に子どもって何もできないんでしょうか?

例えば、
生まれたばかりの赤ちゃんがおっぱいを飲むという行為を見てみましょう。

確かに、おっぱいをあげるお母さんの存在という「環境」がなければ、
子どもは生きていくことはできません。

しかし、乳首を探す、おっぱいを吸うという行為は、
子どもが自分でできること、子どもに備わっている力です。

そして、そのうち、子どもは、
物をつかめるようになったり、座ったり、立ったり、歩いたり、話したりできるようになりますが、
これらのことも、それほど教えなくても、ある時期がくれば自然にできるようになります。

このように、子どもには、
教えられてではなく、自分で自立・発達していこうとする力が備わっていると考えられています。

この、「教えられてではなく、自分で自立・発達していこうとする力」のことを、

「自己教育力」と呼ぶのですが、

子どもには、自己教育力があるのだから、
じゃあ、大人は何もしなくてよいのか、
子どもを放置しておけばよいのかというと、それは違います。

有名なお話に、狼に育てられた姉妹、アマラとカマラのお話があります。

これは、
狼に育てられた人間の子どもは、発見されたときには、
四つん這いで歩き、人間の言葉はしゃべれなかったというお話なのですが、

カマラは、言葉を吸収する時期に狼に育てられていたこともあり、
その後、人間としての教育を受けたのですが、
10年近くたっても、話せた言葉は、40程度の単語と簡単な文だけだったそうです。

このことは、子どもが「自己教育力」をもって、その能力を開花させるためには、
その時期の発達にとって適切な環境が必要であることを物語っています。

つまり、大人の役割とは、
子どもにとってその時期に適切な環境を整えてあげる、ということなのです!

では、「適切な環境を整えてあげる」というのは、
どうすれば良いのか?というと、

子どもには自分でできるようになる力があることを本気で信じて、
子どもが自分から働きかけられる環境を整えて、あとは待つ!
という感じです。

これは、お母さん自身が、子どもの可能性や力を心の底から信じ、
子どもを一人の人として尊重するという気持ちがないと
なかなか難しいことだと思います。

でも、子どもは必ず「自己教育力」を持って生まれてくるので、
お母さんが子どもの可能性をトコトン信じることで、子どもの可能性がドンドン広がります!!

とまぁ、頭ではわかっていても
お母さんが子どもの環境に徹するのは、なかなか難しいことかもしれません。

子どもを毎日、誰よりも一番近くで見ているのはたいていお母さんです。

子どもの様子を見ながら、
ついつい口を出し、手を出し、、、たくなりますよね。
そして、ついついお勉強も教えたくなります。

先日も、知り合いのお母さんからこんなご相談がありました。

相談内容は、

『周りの同じくらいの年の子は、お母さんが専業主婦の方も多くて
字をみっちり教えていてもう平仮名は書けるのに、うちの子は書けない。
これって、大丈夫かなあ?
時間をとって文字を教えたほうがいいかなあ?』

というものでした。

それに対して私は、

「〇〇ちゃんが文字を書くことに興味を持った時が、
〇〇ちゃんが文字を書くことを習得する適齢期だから、
環境を整えつつ、その時を待っていたらいいよ。」

「その時が来たら、子どもは自然と文字を書くことに物凄い興味を示して、
どんどん書けるようになるから大丈夫だよ~。」

と答えました。

実際に、そのお母さんの子どもさんはまだ3歳で、
一般的な文字を書くことに対する発達の時期(3歳半)からいっても、
まだまだ早いくらいの時期なのです。

でも、周りの同じ年の子どもとやっぱりついつい比べてしまう気持ちは、
私もとてもよくわかります。

確かに、0歳~3歳、3歳~6歳の時期は、驚くほどになんでも吸収し、それを体系化し習得していく特別な時期です。

もしかしたら、
「子どもは、3歳まで、6歳までの吸収力が素晴らしいので、
その時期にいろいろな教育をしたほうがよい」という
一般的に言われている早期教育についての情報も加わって、

早い段階で、いろいろと身につけさせてあげたいと考えているお母さんが多いのかもしれません。

ですが、本当の意味で、
子どもの潜在能力を開花させるためには、
実は、とても大切な条件があります。

それは、

「子どもが主体的に環境に働きかける」ということです。

驚くほどなんでも吸収していく特別な時期に、
教えれば教えただけ習得していくのか?というと、

「できる」状態にはなりますが、
能力が開花していく状態なのか?というと、そうではありません。

しっかりと子どもの能力を開花させるのには
子ども自身が主体的に、環境に働きかけていくことが大切なのです。

これは、子どもの「自己教育力」を伸ばしていく上で、
非常に重要な考え方です。

「教え込まれてできるようになる」のと
「自分で選んで繰り返してできるようになる」のとでは、
同じように「できる」ようになっても、
その後、その子どもがどんな大人になるかに違いが出るのです。

この違いは、例をあげて考えるとイメージしやすいと思うので、
少しだけ解説しておきますね。

みなさんも経験があると思いますが、
例えば、何かができるようになるためには必ず
繰り返し繰り返し練習する必要があります。

「ひらがなを読めるようになる」場合を例にとって考えると、

ひらがなを読めるようになるためには、
繰り返し繰り返し、文字を見て、
この字は「あ」、この字は「い」、
というふうに覚えていくことになる。といった具合です。

それでは、
この「ひらがなを読めるようになる」場合の
方法2パターンを比べてみましょう。

まず、1つ目は、

毎日毎日子どもに50音図の表を見せて、
とにかく繰り返し繰り返し練習させて、読み方を覚えさせる方法です。

ある程度の年齢の子どもであれば、数週間もすれば、
全てのひらがなを読めるようになります。

つまり、
ひらがなを読むことが「できる」状態になります。

もう一つの方法は、

幼い時からいろいろな絵本を読んであげたり、
お散歩をしながら看板の文字を一緒に読んで楽しんだりしています。

すると、ある頃から、急に子どもが
「この本読んで。あの本読んで。」と持ってくるようになり、
しまいには自分で絵本を開いて自分で読んでいる、、

いつの間にひらがな読めるようになったの?
と思っていると、お散歩していると、

看板や道路の文字や、とにかく目に入る文字という文字を片っ端から読む。
その頃には、もうすべての平仮名は読め、
濁点のついた文字も読め、気づいたらアルファベットまで読んでいる!!

これもひらがなを読むことが「できる」状態です。

前者は、「教え込んでできるようになる状態」、
後者は、「環境を整えて、子どもは自分の興味のあることを選んで
(主体的に働きかけて)繰り返してできるようになる状態」です。

同じ「できる」という状態ですが、
子どもの性格や人格の形成には大きな違いが出てきます。

前者は、ある意味、洗脳のような状態ですから、
そこには、子ども自身の興味ややりたいという気持ちはありません。

ただただ、受け身で、やらなければいけないからやる、やらされてやるという習慣が身に付きます。

後者は、自分の興味を持ったことに自分から働きかけ、
選んで、繰り返し繰り返し、自分が満足するまでやる、
その結果、それができるようになる。

その成功体験から、他のことにも同じように挑戦してみるという習慣が身に付きます。

この体験の違いは、子どもの生き方の違い、
どんな大人になるかの違いとなって現れてくるのです。

さて、今回は、「子どもの可能性を広げる環境と条件」について、お話してきました。

マリア・モンテッソーリは、

「子どもの発達にとって一番いい環境は、お母さんのお腹の中です。だって邪魔する大人がいませんからね。」

というようなことを言っています。

私はこの言葉を知った時、ドキッとさせられました。
子どもにとってよかれと思ってやっていること、自分の当たり前だと思っていることが、
実は子どもの発達の妨げになっているのではないか。

「子どもには、自分で自立・発達していこうとする力があって、
大人の役割は、そのサポートをしてあげること。」

そんな視点も持ってみると、
子どもへのまなざし、子どもへのかかわり方が少し変わるかもしれません。

私たち大人は、子ども自身の力、可能性を信じて、子どもにゆだねてみる勇気が必要かもしれませんね♪

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

それではまた次回。

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